🔍 ポップコーン探偵
‹ アーカイブへ戻る
CASE FILE
探偵アイコン 探偵による映画背景メモ

2017年公開の本作は、『ソウ ザ・ファイナル 3D』(2010)から7年を置き、ピーター&マイケル・スピエリッグ監督を迎えて再始動したシリーズ第8作である。監督兄弟は、ライオンズゲートから既にあった脚本を読むよう招かれて参加しており、自分たちが持ち込んだ企画ではなかったと語っている。兄弟が重視したのは、前作以上に残虐にすることより、謎とどんでん返しで引っ張るスリラーとしての面白さだった。撮影監督ベン・ノットによれば、従来のスタジオ主体の撮り方からロケを生かす方針へ移り、密度の高い脚本を32日間で撮るため、全編の絵コンテを使って撮影とセットの準備を進めた。製作費約1,000万ドルに対し、世界興行収入は1億ドルを超えた。再始動で更新しようとしたのは殺人装置だけでなく、成功したシリーズほど手放しにくい撮り方の習慣でもあったのである。

― ポップコーン探偵
この映画の トリビア!!!
41件

ピックアップトリビア

制作秘話
信頼度

『ジグソウ』渦巻きの罠は野菜カッターから――脚本にはなかった形の誕生

『ジグソウ:ソウ・レガシー』の巨大な渦巻き型の罠は、野菜を細長い渦巻き状に切るキッチン用品が着想源でした。 製作ノートによると、撮影用の装置は高さ約12フィート、約3.7メートル。台所の小さな道具を、人が中へ入れる大きさへ変えた発想です。[1]

・逆さづりとバイクは、脚本から残っている

ただし、この場面が最初から完成形で書かれていたわけではありません。脚本家ジョシュ・ストールバーグは、自身のサイトで、最終的な渦巻きの形はスピエリッグ兄弟のアイデアだと説明しています。[2]

兄弟が参加する前の脚本にも、ミッチを逆さづりにすることと、バイクで罠を動かす設定はありました。一方、近づいてくる刃の形や動かし方は別のものでした。人物の置かれた状況は残し、装置の見た目を作り替えたわけです。[2]

同心円のように見える赤い渦と、中央のミッチ。映画『Jigsaw』の場面画像/掲載元:脚本家Josh StolbergのQ&A。
場面画像は上記の掲載元で確認できます。

この画像では、ミッチの周囲を囲む赤い渦の形がよく分かります。一本の回転刃が近づくイメージとは違い、人物自身が大きな渦の中に取り込まれるような配置になっています。

・赤い刃は、ビリー人形の頬にもつながる

製作ノートによると、刃の赤はビリー人形の頬にある渦巻き模様への目配せでした。ただし赤く塗れば完成、というわけではありません。速く回っても赤いぼやけた塊にしか見えないのでは困るため、形や質感が画面に残る必要がありました。[1]

外から撮って迫力があり、内側には俳優を入れられる。スタント、特殊効果、視覚効果、撮影の各部署の要求もあります。身近な道具から思いついた形を、実際に撮れる映画の小道具へ変えるまでには、こうした条件を同時に満たす必要があったのです。[1]

・脚注

  1. abc『Jigsaw』製作ノート「BUILDING A BETTER TRAP」、p.5。制作側資料の第三者保存版。(リンク)
  2. abJosh Stolberg「A Twitter Q and A session」(2018年10月7日)、spiral trapへの回答と掲載画像。(リンク)
40件 👍投票数順に表示
🃏 気軽にスワイプモードON
制作秘話
信頼度

製作者マーク・バーグは、シリーズを終えたことに満足していたという。復活に踏み切ったのは、ジョシュ・ストールバーグとピーター・ゴールドフィンガーの企画の売り込みがきっかけだった。仕掛けをきちんと実現できるなら作る価値がある、と判断したのである。

制作秘話
信頼度

監督のスピエリッグ兄弟は、ライオンズゲートの社内で秘密の脚本を読まされた。最初はシリーズ第8作という点にためらいがあったが、謎解きの面白さで引き受けたという。自分たちで書いていない脚本を映画にするのは、兄弟にとって初めての経験だった。

制作秘話
信頼度

スピエリッグ兄弟が目指したのは、過去作より残酷な映画ではなかった。血や罠は残しつつ、誰が仕掛けたのかを考える面白さへ軸を戻したという。『ソウ』(2004)のように、謎とどんでん返しで引っ張るスリラーにしたかったのである。

制作秘話
信頼度

美術担当アンソニー・カウリーによると、脚本には細かな仕組みではなく「ここに罠」とだけ書かれた箇所もあった。実際にどんな装置にするかは、監督兄弟とカウリー、製作総指揮ダン・ヘフナーらで詰めていった。罠の造形は脚本だけで完結していなかった。

制作秘話
信頼度

美術担当アンソニー・カウリーは、本作の仕事を引き受けるまで『ソウ』(2004)から始まるシリーズに詳しくなかったという。採用のきっかけはドラマ『デクスター〜警察官は殺人鬼』(2006年開始)初期での仕事。依頼を受けてから過去作を見て学んだ。

制作秘話
信頼度

制作資料によると、納屋のセットには荷積み場、穀物サイロ、搾乳室まで作られた。製作者は従来の工業的な空間とは違う農村の怖さを狙う一方、『悪魔のいけにえ』(1974)の一家の住居をなぞるのではなく、用途が変わった農業施設として考えていた。

制作秘話
信頼度

制作資料によると、流出対策で台本には『Party Invite』という偽名が付けられた。出演者へ渡すのも役の部分だけ、または冒頭80ページほどに絞り、結末はほぼ渡さなかったという。俳優が現場に来ても、自分が生き残るか分からない場合があった。

制作秘話
信頼度

監督兄弟は全編を絵コンテにし、美術と撮影の準備に使った。複雑な罠を短期間で撮るため、必要な画面を先に共有したのである。ただし撮影監督ベン・ノットは、絵を機械的になぞるのではなく、構図を解釈する余地も十分にあったと話している。

制作秘話
信頼度

撮影監督ベン・ノットがMaster Primeレンズを選んだ理由の一つは、近くへ寄って撮れることだった。物語を伝えるうえで罠の細部が重要なため、接写用の補助レンズを何度も付け替えずに済ませたかったという。32日間の撮影には小型のAlexa Miniを2台使った。

制作秘話
信頼度

撮影監督ベン・ノットは、記録形式に3.2KのProRes XQを選び、撮影時の色の意図を素材に残した。後から色や明るさを整える作業へ立ち会えたのは、トロントで1日だけ。過去作のように強く加工するより、現場で作った見え方を保ちたかったという。

制作秘話
信頼度

撮影監督ベン・ノットは、ケープタウンからSkypeでスタッフ面談を行った。経験だけでなく人同士の相性も重視し、以前から組むトロントの撮影助手Christopher Raucampに、照明や機材を扱う各部門の人選を相談したという。撮影班づくりも遠隔で進められた。

制作秘話
信頼度

本作の編集期、監督兄弟はトロントとメルボルンに分かれていた。マイケルが本作を編集する一方、ピーターは『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』(2018)の準備を担当。撮影監督ベン・ノットが語った、二作品をまたぐ並行作業である。

制作秘話
信頼度

アンナ役のローラ・ヴァンダーヴォートは、監督兄弟との最初の面談で、罠に入る役と、その外側の役のどちらがいいか聞かれたという。ホラー好きのローラが答えたのは「罠に入る側」。危険にさらされる人物を演じる機会を、自分から選んでいた。

制作秘話
信頼度

トビン・ベルは、本作でもジョン・クレイマーの台詞に修正を加えた。監督兄弟は、ベルが人物像を熟知しており、提案には耳を傾けたと話す。ただし脚本の承認権を持っていたわけではない。長年役を演じた俳優への信頼に基づくやり取りだった。

制作秘話
信頼度

作曲家チャーリー・クロウザーは、昼の屋外も描く本作に合わせ、音楽の材料を変えた。地下室の湿った暗さだけでなく、シンセと歪んだギターを強め、工業的なロックの感触も使ったという。映像の明るさや鋭さに、音の選び方を反応させたのである。

制作秘話
信頼度

ピーター・スピエリッグは、自ら音楽の試作を作り、チャーリー・クロウザーに新しい音色や速いリズムの方向を伝えた。作曲家は言葉だけで相談するより分かりやすかったと振り返る。従来のシリーズらしい音を残しながら、監督の提案を取り入れた。

制作秘話
信頼度

チャーリー・クロウザーは、本作の音楽から72分を選ぶ一方、シリーズ8作の音楽集も編集した。400曲超・10時間超の素材を聞き直し、各作品約18分へまとめるのに1か月以上を要したという。映画ごとに、音楽だけでも流れが生まれる構成を考えた。

制作秘話
信頼度

公開時には、指定の献血会場で協力した人に映画の無料券を渡す企画が行われた。2017年10月5日にニューヨークで始まり、全米25都市へ広げる計画だった。血を流すホラーの宣伝を、実際の献血への参加につなげたのである。

制作秘話
信頼度

看護師姿の8人を使った「All Types Welcome」の広告は、当時の米国の献血制限へ異議を示す企画でもあった。アマンダ・ルポアやショーン・ロスら、LGBTQの観客に支持される顔ぶれを起用し、ホラー映画の献血企画に社会的な主張を持たせた。

制作秘話
信頼度

本作は『Saw Legacy』という名で進んでいたが、2017年6月21日に正式題『Jigsaw』が告知された。シリーズ名と番号ではなく、ジョン・クレイマーの通称を前面に出した改題である。日本では『ジグソウ:ソウ・レガシー』の題で公開された。

制作秘話
信頼度

豪州では当初R18+だったが、配給側の申立てを受け、2017年10月20日の再審査でMA15+へ変更された。審査委員は、暴力の映像が短く暗めで、捜査場面へすぐ切り替わる点も評価。物語の文脈を含め、MA15+の範囲に収まる描写だと判断した。

制作秘話
信頼度

2018年のポニーキャニオン版Blu-rayには、7部構成で総尺81分の制作記録が収録された。本編92分に迫る長さで、これはDVDには入らないBlu-ray限定特典である。同時発売の4K UHDセットにも、このBlu-rayが同梱された。

制作秘話
信頼度

エレノア役のハンナ・エミリー・アンダーソンは、当初3作品に出演する契約だったと2026年の取材で明かした。しかし、残る2本は実現しなかったという。エレノアのその後を描く具体的な筋書きまでは、俳優自身にも説明されていなかった。

制作秘話
信頼度

【ネタバレあり】映像特典を紹介したレビューによると、ミッチ役のマンデラ・ヴァン・ピーブルズは、回転刃の場面で実際に逆さ吊りになって撮影した。刃は一部のショットで後から合成。穀物サイロの場面にも、俳優と実物の穀物を使ったメイキングが収められているという。

制作秘話
信頼度

小道具の映像特典を紹介したレビューによると、『ソウ ザ・ファイナル 3D』(2010)でシリーズを終える予定だったため、道具類が手放されていた。初代ビリーも売却され、本作では作り直す必要があったという。道具が、そのまま保管されていたわけではなかった。

制作秘話
信頼度

【ネタバレあり】音声解説を紹介したレビューによると、エレノアがローガンに回転刃の罠を試すよう促す削除場面があったという。ただし、そのレビューが扱うディスクには削除映像自体は入っていない。解説で語られた場面と、実際に見られる特典映像は別である。

制作秘話
信頼度

【ネタバレあり】音声解説を紹介したレビューによると、テープの「Play Me」の文字色は、書いた人物に応じて赤と黒を使い分けたという。小道具にも作り手の違いをにおわせていたわけだ。ただし、誰の筆跡に何色を割り当てたかまで、その記事では明かしていない。

制作秘話
信頼度

チャーリー・クロウザーは、従来は製作者のスタジオで録っていた金属楽器を買い取り、本作から手元へ置けたという。鋼板にピアノ線や金属棒を付けた楽器をチェロの弓でこすり、不穏な音を作る。楽器製作者チャス・スミスの引っ越しが購入の機会になった。

制作秘話
信頼度

チャーリー・クロウザーは、本作の作曲を終盤から始めた。定番曲「Hello Zepp」(2004)の新しい編曲へ入る前に、二つの主題的な曲が必要だったためだという。結末の音楽を先に考え、各作品固有の音と、シリーズ共通の音のつながりを組み立てた。

制作秘話
信頼度

シリーズを再開すると決めた製作陣が、真っ先に声をかけたのは編集者とトビン・ベルだったという。編集者ケヴィン・グルタートは、過去の物語や映像をよく知る存在として重視された。新しい監督を迎えても、シリーズのつながりを支える人材は必要だった。

制作秘話
信頼度

ローガン役のマット・パスモアは、以前ブリスベンで監督兄弟の短編オーディションを受け、選ばれなかった俳優だった。本作の読み合わせで高く評価した後、俳優のほうが再会に気づかせたという。監督たちは、前の落選を今回で埋め合わせたと冗談を言った。

制作秘話
信頼度

監督のスピエリッグ兄弟は、普段は半分ずつ責任を分け、綿密な準備で演出方針を合わせている。本作では短い撮影期間に対応するため、時には別セットの二班へ分かれて撮ったという。好きな方法ではないが、事前に合意して進めた分担だった。

制作秘話
信頼度

前作『ソウ ザ・ファイナル 3D』(2010)は立体撮影だったが、本作は2Dのカメラ撮影へ戻った。監督兄弟は、2台のカメラを組み合わせる3D撮影は時間がかかり、工程が好みではないと語っている。完成後に3D化する手法とも、区別して説明した。

制作秘話
信頼度

【ネタバレあり】納屋でのゲームと警察の捜査は、同じ時間に起きているようにつながれるが、実は別々の時代の出来事だ。『ソウ2』(2005)や『ソウ4』(2007)にもあった、時間の見せ方で観客を誤誘導する構成と重なる。特定の年号を知らなくても成立する仕掛けである。

制作秘話
信頼度

共同脚本のジョシュ・ストールバーグとピーター・ゴールドフィンガーが、45分かけて最初に売り込んだ企画は海の真ん中が舞台だった。約半年の沈黙の後、製作者オーレン・クールズが気に入った一点を軸に作り直し、さらに提案を重ねて正式契約へ。撮影現場にたどり着くまで約3年かかったという。

制作秘話
信頼度

脚本家ジョシュ・ストールバーグの2018年の説明では、初稿は約7割が屋外で進む構成だった。しかし、森で撮るとシリーズらしい閉塞感を出しにくいという判断と、制作上の理由から納屋へ移したという。農場という舞台も、最初から決まっていたわけではない。

制作秘話
信頼度

【ネタバレあり】脚本家の初期案では、ミッチを逆さに吊り、オートバイで動かす刃を近づけて切り刻む仕組みだった。監督兄弟の参加後、巨大ならせん状の刃へ変わったという。逆さ吊りと動力は脚本から残し、装置の形を作り替えた共同作業だった。

制作秘話
信頼度

脚本家ジョシュ・ストールバーグは、トロントの撮影写真に、警察が現場へ来たという話を添えている。橋から遺体が揺れているのを見た人が通報したためだという。映画のための死体の演出が、離れた場所からは本当の事件に見えてしまったようだ。

情報不足・要確認
信頼度

本作の成功を受け、第9作と第10作が同時に承認されたという話がある。ただし二本同時の製作決定を示す発表は明らかでない。エレノア役の3作品契約は確認できるが、俳優の契約だけでは、続編二本の製作承認まで決まっていたとは分からない。

情報不足・要確認
信頼度

【ネタバレあり】エレノアを迎えた車の運転手はローガンだ、という説がある。エレノア役のハンナ・エミリー・アンダーソンも2026年の取材でその可能性を挙げたが、出演者自身の推測である。筋書きの説明を受けたわけではなく、本人も答えを知らないという。

裏取り強め
有力ソースあり
未確認・噂寄り
情報不足・要確認

主な参考資料

配信で見る

ジグソウ:ソウ・レガシーはどこで配信?

ジグソウ:ソウ・レガシーを配信で見られるサービスを、確認できた範囲で掲載しています。未確認のサービスは公式サイトで探せます。

U
U-NEXT
2026-10-19確認・見放題
P
Prime Video
2026-10-19確認・レンタル/購入
D
DMM TV(個別課金)
2026-10-19確認・transactional
M
music.jp
2026-10-19確認・レンタル
N
Netflix
D
Disney+
T
TSUTAYA DISCAS
情報の扱いについて
当サイトは、映画にまつわる公開情報・制作秘話・噂を収集し、信頼度を分けて掲載しています。 誤りのご指摘は お問い合わせ からお願いします。
映画の裏側、のぞいてみる?
1 / 40
← 次へ
↑ 次へ
スワイプで仕分けしよう
気になったトリビアは右へ。それ以外は左・上へ。
ぜんぶ見ました!
👍 0 件のトリビアにグッド
リストに戻って続きを読もう。