🔍 ポップコーン探偵
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NHK BSP4K プレミアムシネマ
次回放送 11月3日(火) 13:00〜15:00

追憶

The Way We Were / 1973
IMDb ⭐ 7.0放送日 2026/11/3 NHK BSP4K🕐 118分🎬 Columbia Pictures / Rastar Productions1973年
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探偵アイコン 探偵による映画背景メモ

1973年公開の本作は、脚本家アーサー・ローレンツが重視した政治の物語と、シドニー・ポラック監督が前面に出した恋愛の物語が、制作中からせめぎ合っていた。入念な分析とリハーサルを好むバーブラ・ストライサンドと、その場の新鮮な反応を求めるロバート・レッドフォードの間で、監督は撮り始めるタイミングにも気を配ったという。さらに試写の反応を受け、政治的な場面を中心に約11分が削られ、ストライサンドは後年もその編集への落胆を語っている。北米興収は約4,992万ドルを記録した。忘れがたい恋愛映画の輪郭は、何を残すかだけでなく、誰の大切な場面を切るかという現実的な綱引きで決まっていたのである。

― ポップコーン探偵
この映画の トリビア!!!
35件

ピックアップトリビア

音楽・歌詞
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主題歌は「白昼夢」から「思い出」へ変わった

バーブラ・ストライサンドが歌う『追憶』の主題歌。その冒頭に置かれた「思い出」という言葉は、書き直しによって生まれました。米議会図書館が紹介した手書きの歌詞では、もともとは「白昼夢」を意味する言葉が使われていたのです。[1]

・完成した歌の前に、もう一つの書き出しがあった

歌詞を書いたのは、アラン&マリリン・バーグマン夫妻。作曲はマーヴィン・ハムリッシュです。図書館の資料紹介によると、初稿の冒頭の単語は「daydreams」。それが完成形では「memories」に変わりました。日本語にすれば、白昼夢から思い出への変更です。[1]

二つは、どちらも頭の中に浮かぶものですが、向いている方向が違います。白昼夢なら、まだ現実にはなっていないことを思い描く響きがあります。思い出なら、すでに過ぎ去った時間を振り返る言葉です。これは言葉の違いから読めることで、二人の恋を後から見つめる『追憶』という映画にも、よく似合う書き直しではないでしょうか。

・「誰が変えたか」より、紙の上に残った変化

この資料は、議会図書館音楽部門のASCAP Foundation Collectionに収められています。完成した録音だけを聴いていては分からない変更が、手書きの紙には残っています。名曲も、最初の一行からそのまま出来上がったわけではありません。[1]

図書館の記事には、歌詞の手稿に加え、バーグマン夫妻とハムリッシュが1974年のアカデミー賞歌曲賞を受け取る写真も紹介されています。初稿の一語と、受賞した完成曲。二つの資料を並べることで、私たちがよく知っている歌の手前にあった推敲をたどれます。[1]

映画の題名は変わらなくても、最初の一語が変われば、歌の入口は変わります。 次に主題歌を聴くときは、過ぎた時間を呼び戻すあの出だしに、少し耳を澄ませてみてください。

・脚注

  1. abcdErin Allen「First Drafts: “The Way We Were”」、米議会図書館(2014年5月7日)。歌詞手稿、冒頭語の変更、作詞作曲者と受賞写真の解説。(リンク)
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制作・企画
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製作者レイ・スタークは、バーブラ・ストライサンドの次の主演作を脚本家アーサー・ローレンツに依頼した。当初はミュージカルを望んでいたが、ローレンツは歌ではなく本格的なドラマで女優としての力を見せようとした。政治活動に熱心なケイティの物語は、スターに合わせた企画から生まれた。

脚本・原作
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ケイティのモデルを、脚本家アーサー・ローレンツが知っていた女子学生だけで説明するのは足りない。ローレンツは後年の回想録で、ケイティは主に自分自身だと記した。大学での政治活動やハリウッドでの経験を、女性主人公へ重ねていたのだ。ハベルも恋人一人の写しと決めつけられる人物ではない。

関連作品・脚本
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脚本家アーサー・ローレンツは『ひとりぼっちの青春』(1969)の演出を評価し、本作の監督にシドニー・ポラックを推薦した。ところが制作に入ると、ケイティ中心の政治劇を守りたい脚本家と、ハベルにも同じ重さを与えたい監督が対立する。自分が選んだ監督との間で、物語の軸をめぐる攻防が始まった。

脚本・キャスティング
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ロバート・レッドフォードは当初、ハベルがケイティに比べて描き込まれていないと考え、出演に乗り気ではなかった。シドニー・ポラック監督はハベルを膨らませる改稿を進めた。アルヴィン・サージェントやデヴィッド・レイフィールらも脚本作業に加わり、単なる美男子ではない人物に近づけていった。主演候補にはライアン・オニールもいたが、ポラックはレッドフォードを望んだ。ノンクレジットの改稿参加者として、トランボやコッポラの名も挙がっている。ウォーレン・ベイティも検討候補だった。

脚本・制作
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脚本家アーサー・ローレンツは脚本の方向をめぐってシドニー・ポラック監督らと対立し、一度は降板を告げられた。その後も複数の脚本家による改稿が続いたが、話がまとまらず、結局ローレンツを呼び戻すことになる。原作者が去り、また修復に加わるという制作過程を経ている。

演技・演出
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シドニー・ポラック監督によると、バーブラ・ストライサンドは念入りなリハーサルで調子を上げ、レッドフォードは繰り返すと鮮度を失うので、撮り始める時機が難しかったと話した。だがストライサンドは後年、自分も即興性を好むと異を唱えている。撮影方法について、二人の回想は一致していない。

ロケ・美術
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大学時代の場面は、初めコーネル大学、次いでウィリアムズ大学が検討された。コーネルは新旧の建物が混在する景観が合わず、ウィリアムズは脚本の遅れで撮影が授業期間に重なってしまった。そこでユニオン大学へ変更し、1930年代の大学に見えるキャンパスを使った。

ロケ・エキストラ
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ユニオン大学の学生たちは、日当15ドルのエキストラとして本作に参加した。1930年代の場面に合わせ、男性には短い髪、女性には長いスカートなどが求められた。授業が続く実際のキャンパスで、学生たちが40年近く前の学生を演じていた。

ロケ・公開
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ユニオン大学は本作の撮影に、場所の使用料を請求しなかった。製作側のコロンビアが支払ったのは警備員の残業、資材、植栽などの約6,000ドルの実費だ。1973年10月には大学関係者向けの先行上映も開かれ、約500人が集まった。

撮影技術
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ロサンゼルスのユニオン駅で、主人公のケイティとハベルが群衆を抜けて歩く場面には、当時の新型パナフレックスが使われたという。カメラマンは車椅子に座って撮影し、その椅子を押して移動した。重いカメラを台車に載せ、レールを敷く準備を省ける軽さが生かされた。

撮影・人物
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撮影監督ハリー・ストラドリング・ジュニアの父も、バーブラ・ストライサンドを撮っていた。本作の照明で彼女から父との違いを指摘されると、ジュニアは父に教えなかったからだ、と切り返したという。父親との比較に緊張していた撮影監督の、ユーモアある返答だった。

美術・ロケ
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ニューヨークのロケでは、衣装を古くするだけでは時代を戻せなかった。シドニー・ポラック監督によると、通りの姿が変わっていたため、撮影用のゴミ箱や街灯も用意した。人々の髪形や服装と、背景にある日用品の両方をそろえて、過去の街を作っていた。

キャスト・時代背景
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脚本家ポーラを演じるヴィヴェカ・リンドフォースは、実際にもブラックリストの被害を受け、ハリウッドのスタジオで働けない時期があった。本作の赤狩りは、出演者にとっても遠い過去の題材ではなかった。脚本家アーサー・ローレンツも、赤狩りの影響を受けた一人だ。

カメオ・音楽
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作曲家マーヴィン・ハムリッシュは、音楽だけでなく本作の画面にも登場する。映画の上映を見に集まった人々の中にいる、映写会の客がハムリッシュだ。主題歌と劇伴を書いた人物が、映画を観る側へ回る短い出演になっている。

クレジット・キャスト
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本作のクレジットは、ロイス・チャイルズをIntroducing、つまり新人紹介の文字を添えている。しかし長編映画のデビュー作として記録されているのは、マイケル・シュルツ監督の『Together for Days』(1973)だ。新人紹介の表示と、最初の出演作は同じとは限らない。

原作・脚本
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本作には1972年刊の同名小説があるが、小説を見つけて映画化しただけの企画ではない。脚本家アーサー・ローレンツは映画用の物語を小説化し、映画の公開より先に本を出した。原作欄に小説が載っていても、創作の順序は単純な小説から映画ではなかった。

撮影・カメオ
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劇中の仮装パーティでは、登場人物たちがマルクス兄弟に扮する。その撮影現場には、なんとグルーチョ・マルクス本人が撮影現場を訪問した。ハーポに扮したバーブラ・ストライサンドと、実際のマルクス兄弟の一人が同じ現場に集まったのだ。

音楽・制作
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作曲家マーヴィン・ハムリッシュは、初めから本作の音楽担当に決まっていたわけではない。まず主題歌を試作し、それが気に入られたら映画全体の作曲を任せるという条件だった。後に映画を代表する曲は、採用される保証のない試作から生まれた。ストライサンドは歌うことに消極的だったが、製作者レイ・スタークに説得された。

音楽・没案
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作詞のアラン・バーグマンは、主題歌をもっと良くできないかと考え、作曲家マーヴィン・ハムリッシュと別の旋律を作り直した。ストライサンドはその曲も録音したが、映像に二つの曲を合わせて比較すると、最初の曲の方が合っていた。歌い直しまで進んだ別案は、本編には選ばれなかった。

音楽・編集
信頼度

【ネタバレあり】作曲家マーヴィン・ハムリッシュは当初、最後の再会に主題歌を重ねると、感情をあおりすぎると考えていた。だが試写の反応を見て判断を変え、自費で追加録音を行ったと回想している。ケイティがハベルの髪に触れる別れの場面へ、あの旋律を戻すためだった。

編集・制作判断
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【ネタバレあり】最初の試写では、第三幕の政治的な場面で観客の反応が鈍った。シドニー・ポラック監督と編集者ジョン・F・バーネットらは約11分を削除し、二人の関係を追いやすくした。脚本家やストライサンドが惜しんだ場面も含まれたが、監督は次の試写で反応が大きく変わったと振り返っている。

削除場面・版違い
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【ネタバレあり】劇場版から外れた場面には、ケイティが学生の政治演説に自分の過去を重ねる場面と、彼女への告発が夫の仕事を脅かす場面がある。二人の別れを不倫だけの結果にしない、信念と生活の衝突を見せる部分だった。ストライサンドが復元を望んだのは、このつながりだ。

復元・版違い
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【ネタバレあり】2023年の米国50周年版には、118分の劇場版と、2場面を復元した123分の拡張版が収録された。ストライサンドの協力で実現した版だが、元の劇場版も併存している。ポラックが新たに編集した監督版という意味ではなく、後年に場面を加えたバージョンだ。

脚本・台詞
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【ネタバレあり】脚本家アーサー・ローレンツは、人は自分の信条そのものだとケイティが言う台詞を守った。一方、愛し合いたいと願うケイティに、ハベルが愛しているからこそ困るのだと返す台詞は削られた。愛情はあっても別れる二人を、どの言葉で描くかが争点になっていた。

演技・即興
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【ネタバレあり】ハベルの額に落ちた髪を払う仕草は、バーブラ・ストライサンドによれば脚本にはなかった。最初に自然に行い、撮影した映像への反応を見て、物語の中で繰り返すことにしたという。最後の再会では、説明の台詞を増やさずに、二人が共有していた親密さを呼び戻している。

削除場面・劇中映画
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【ネタバレあり】ハベルの小説が映画になる様子を示すため、踊り子たちが登場する劇中の撮影場面も作られた。そこではハベルが自分の台詞を変えられることに不満を抱く。しかしこの場面は完成版に残らず、本作そのものと同じく、作家と映画制作側のずれを描く部分が削られた。

撮影・監督の方法
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シドニー・ポラック監督は、恋愛映画でも人物と周囲の環境を同時に写すため、横長の画面を好んだ。二人へ近づいて撮りながらも、周囲の環境を残せることが理由だった。監督は自分の恋愛映画に、その幅が役立つと説明している。本作も横長の画面で作られた作品だ。

公開・検閲
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本作のスペイン向け吹替では、冒頭でケイティがフランコ政権を批判する呼びかけが、一般的な平和の訴えへ変えられた。映像を切るだけでなく、同じ画面に別の意味の台詞を載せる検閲だった。政治を描く本作自身も、公開先で政治的な改変を受けていた。

公開・上映記録
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1973年11月の大統領日誌には、リチャード・ニクソン大統領一行がキャンプ・デービッドで本作を観た記録がある。ブラックリスト時代を扱う恋愛映画が、現職大統領の私的な上映作品にもなっていた。記録から分かるのは鑑賞した事実で、作品への感想までは記されていない。

音楽・受賞
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1974年のアカデミー賞で、作曲家マーヴィン・ハムリッシュは本作の作曲賞と歌曲賞に加え、『スティング』(1973)の編曲に対する賞も受けた。同じ年の音楽3賞を一人で獲得したのだ。本作の歌曲賞は、作詞したアランとマリリンのバーグマン夫妻との共同受賞だった。

続編・未製作企画
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【ネタバレあり】本作には、1960年代末を舞台にした続編案があった。脚本家アーサー・ローレンツの案では、娘の反戦運動をきっかけにケイティとハベルが再び関わり、1968年のシカゴ民主党大会での騒乱も描く構想だった。だが企画は実現せず、完成した映画の続きにはなっていない。

監督・キャスティング
信頼度

ピーター・ボグダノヴィッチは、本作の監督オファーを受けた人物の一人だった。『ラスト・ショー』(1971)で注目を集めた時期に、彼のもとへ相次いだ大作の依頼の一つだ。実際に完成した映画を監督したのはシドニー・ポラックで、ボグダノヴィッチ版は作られなかった。

衣装・役作り
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大学の演説場面でケイティが着る茶色のスカートと、べっ甲調のネックレスは、バーブラ・ストライサンドの私物だった。図書館場面のくすんだピンクのセーターも、自分の服だと彼女は回想している。役に共感した女優は、自分のクローゼットからも人物を作っていた。

情報不足・要確認
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ロバート・レッドフォードが、ベッド場面のストライサンドは香水しか身に着けていなかったと答えた、という話がある。ただし、元のインタビューは未特定だ。発言が実際にあったのか、冗談だったのかも確かめられず、撮影時の服装を示す事実としては扱えない。

裏取り強め
有力ソースあり
未確認・噂寄り
情報不足・要確認

主な参考資料

配信で見る

追憶はどこで配信?

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P
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