完成を待たず、撮影中に編集途中の映像を見せていた
『ノイズ』の監督ランド・ラビッチと編集者スティーヴ・マーコヴィッチは、撮影中から編集途中の映像をほぼ毎週スタッフに見せていたそうです。撮影監督アレン・ダビューは、こうした機会は珍しかったと振り返っています。[1]
マーコヴィッチが重視したのは、監督との信頼関係でした。撮影を終えるたびに監督を編集室へ呼ぶのではなく、週に一度、それまで組み上げた映像をまとめて見せる。監督はそれをスタッフにも共有でき、現場で撮っているものがどう映画になっていくかを伝えられます。[1]
見せるのは、うまくいった部分だけではありません。編集してみてつながらないところがあれば、別の素材が必要だと早く伝える。それもマーコヴィッチが挙げた理由です。撮影がすべて終わってから問題に気づくのでは遅い、という考えでした。[1]
撮影側にも発見がありました。ダビューによると、重要だと思って撮ったショットが、編集ではまったく使われていないこともあったそうです。途中の映像を一緒に見ることで、撮影と編集の考え方の違いまで分かる。ダビューはこの共有が意思疎通を良くし、制作全体の活気にもつながったと述べています。[1]
・脚注
- abcdCineMontage「Editor & Cinematographer: Steve Mirkovich and Allen Daviau (Part 1)」(2002年3月1日)。編集者と撮影監督の本人対談。本作を名指しした週ごとの共有、その理由、撮影側の反応を参照。