会話は小水槽、泳ぐ場面は大水槽――海を撮る三つの方法
実写版『モアナと伝説の海』では、海の場面を小水槽、大水槽、船を動かす揺動台の三段階で撮りました。VFX責任者ビル・ウェステンホーファーと実物特殊効果担当J・D・シュワルムが、場面に合わせて撮影環境を使い分ける方法を考えたのです。[1]
理由の一つは、撮影時間です。主要撮影時のキャサリン・ランガイアは17歳で、現場で働ける時間に制約がありました。ドウェイン・ジョンソンの日程も限られています。広い水槽では、俳優だけでなく衣装や小道具も船で運ばなければならず、往復に時間がかかるとウェステンホーファーは説明しています。[1]
会話を中心にした場面には、カヌーより少し大きい浅い水槽を使いました。短い渡り板で素早く乗り降りでき、船の向きも変えやすくなります。実際に浮かせるため、俳優が動いて重心が変わったときの自然な揺れも得られました。[1]
泳いだり水へ落ちたりする場面には、大水槽を使います。そして、船が大波を越えるなど、もっと大きな動きが必要な場面では、水槽を撤去し、カヌーを揺動台へ載せました。同じステージを使うことで、照明や風、雨の設備はそのまま生かせたそうです。[1]
・脚注
- abcdThe Art of VFX「Moana: Bill Westenhofer – Production VFX Supervisor」(Vincent Frei、2026年8月13日)。水槽と揺動台の三段階、主演の年齢・時間制約、各方式の使い分けを責任者本人が説明。