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007/ワールド・イズ・ノット・イナフの映画トリビア用メインビジュアル
過去の放送記録
放送日 8月19日(水) 13:40〜

007/ワールド・イズ・ノット・イナフ

The World Is Not Enough / 1999
IMDb ⭐ 6.4🕐 128分🎬 Eon Productions / Metro-Goldwyn-Mayer🎬 1999年
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007/ワールド・イズ・ノット・イナフはどこで配信?

007/ワールド・イズ・ノット・イナフを配信で見られるサービスを、確認できた範囲で掲載しています。未確認のサービスは公式サイトで探せます。

P
Prime Video
購入・レンタルの場合あり
N
Netflix
U
U-NEXT
2026年7月13日時点で日本国内配信を確認
D
DMM TV
D
Disney+
T
TSUTAYA DISCAS
2026年7月13日時点でDVD・Blu-rayの宅配レンタルを確認
📀
DVD / Blu-ray
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CASE FILE
探偵アイコン 探偵による映画背景メモ

1999年公開。イオン・プロダクション版007第19作、ピアース・ブロスナン版の第3作であり、石油パイプラインをめぐる企画は、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリが航空機内で見た報道番組を発想源の一つにした。テムズ川のボート追跡は当時シリーズ最長の約14分に及ぶプレタイトルとなり、通常は時速9マイルに制限される水域で許可と安全管理を整え、約5週間かけて撮影された。Q役デスモンド・リュウェリンにとって最後の007出演となり、世代交代も物語へ組み込まれた。世界を救うスパイ映画でも、現場を最も縛ったのは悪党ではなく、河川交通の速度制限と撮影許可だったのである。

― ポップコーン探偵
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脚本・企画
信頼度

石油パイプラインの物語は機内のニュース番組から始まった。アゼルバイジャンの油田とパイプラインは、最初からシリーズの舞台候補だったわけではない。製作者バーバラ・ブロッコリが機内で、カスピ海の石油輸送を扱う『ナイトライン』を見たことから着想が始まった。現実の資源競争が、核兵器だけに頼らない悪計画の土台になったのである。

脚本・企画
信頼度

クリスマス・ジョーンズは保険調査員から核物理学者へ。クリスマス・ジョーンズは、最初から核物理学者だったわけではない。初期案ではポリネシア系の保険調査員で、別案の賞金稼ぎを経て、核施設と終盤の原子炉へ直結する職業になった。物語の仕掛けへ人物を近づける改稿によって、ボンドと最後まで行動する理由が作られた。

脚本・企画
信頼度

名前は実在の英国人検察官から採られた。「クリスマス・ジョーンズ」という名は、最後の駄洒落のためだけに作られたように聞こえる。しかし公式制作記事によれば、英国の実在の検察官クリスマス・ハンフリーズの名が手掛かりだった。奇抜なボンドガール名と現実の人名が接続している。

脚本・企画
信頼度

エレクトラとMを厚くした三週間の改稿。監督マイケル・アプテッドは、エレクトラとMをさらに掘り下げるため脚本家ダナ・スティーヴンスへ約3週間の改稿を依頼したとされる。その稿では二人が強くなり過ぎ、今度はブルース・フィアスティンがボンドを物語の中心へ戻す調整をした。人物を厚くするほど主人公との均衡が難しくなる脚本作業が見える。

制作秘話
信頼度

監督は女性人物のドラマを強めるため選ばれた。マイケル・アプテッドが選ばれた理由は、アクション大作の経験だけではない。複雑な女性人物を描いたドラマの実績を期待され、本人は編集のジム・クラークと撮影のエイドリアン・ビドルを連れてきた。人物劇の監督と大規模撮影の職人を組ませ、エレクトラを物語の中心に置いたのである。

美術・衣装・小道具
信頼度

Qボートは時速約129キロで走った。テムズ川を走るQボートは、見た目だけの小道具ではない。約300馬力のV8エンジンで時速80マイル、約129キロに達し、水深わずか4インチでも進めるよう設計された。道路へ乗り上げても追跡を続ける無茶な場面を、実際に動く艇の性能から成立させている。

制作秘話
信頼度

六週間の追跡に十五隻のボート。プレタイトルのボート追跡には約6週間が費やされ、実走、跳躍、接写など用途を分けた15隻のQボートが用意された。テムズ川には速度制限もあり、映画の高速感は自由に川を占有して一気に撮ったものではない。短い場面の裏に、艇の役割分担と都市の交通管理がある。

キャスティング・演技
信頼度

水中でネクタイを直す仕草はブロスナンの即興。Qボートが水中へ潜った直後、ボンドは何事もなかったようにネクタイを整える。この仕草はピアース・ブロスナンの発案だった。高速艇の性能を見せるだけの場面へ、身だしなみを崩さないボンドという人物の笑いを一秒で加えている。

美術・衣装・小道具
信頼度

キャビア工場は廃材と光ファイバーで作った。ズコフスキーのキャビア工場は、廃棄予定だった約300本の電柱を使って組まれた。さらに数千本の光ファイバーを散らし、パインウッドの屋外水槽まで一体化して、木の足場が果てしなく続く産業迷宮へ見せた。廃材と細い光が、巨大な悪党の拠点へ変わっている。

脚本・企画
信頼度

丸鋸ヘリは『ゴールデンアイ』の未使用案だった。キャビア工場の足場を切り刻む丸鋸付きヘリは、本作で突然生まれたものではない。もともと『ゴールデンアイ』の未使用案として考えられ、舞台を変えて復活した。没案を捨てず、木造の巨大セットと組み合わせたことで、ようやく能力を最大限に見せられたのである。

撮影・特殊効果
信頼度

潜水艦セットは九十度傾いた。沈みゆく潜水艦の内部では、カメラを傾けただけではない。原子炉室を含む巨大セットをジンバルへ載せ、最大90度まで回転させた。照明や配線も水へ耐えるよう処理し、俳優が本当に傾く床と流れ込む水へ対応することで、沈没の重さを作っている。

撮影・特殊効果
信頼度

全景には全長約14メートルの潜水艦模型。潜水艦の外景は小さな卓上模型ではなく、全長45フィート、約14メートルの模型をバハマへ持ち込み、約5週間撮影した。内部はパインウッドの回転セット、外部は実際の海という別々の素材である。水の色と動きをそろえ、同じ沈没事故へつないだ。

撮影・特殊効果
信頼度

バハマの海から赤みを抜いて黒海へ近づけた。潜水艦模型はバハマの明るく透明な海で撮られたが、物語の黒海とは色が違う。そこで現像・仕上げ工程で赤系統を抑え、冷たく暗い水へ近づけた。海そのものを色変換することで、南国ロケの透明度を終盤の不穏さへ作り替えている。

制作秘話
信頼度

雪山撮影は170人、カメラは空港の冷蔵庫で試した。スキー追跡には約170人のスタッフが4週間参加した。低温でカメラが止まらないか確かめるため、撮影機材をヒースロー空港の冷蔵設備へ入れて事前試験まで行ったという。雪山の速度感は、俳優とスタントだけでなく、凍る機械を先に試す準備から生まれている。

美術・衣装・小道具
信頼度

油田の奥行きは強制遠近法と光ファイバー。夜の油田は、同じ大きさの設備を地平線まで並べたものではない。手前と奥で縮尺を変える強制遠近法に、細い光ファイバーを無数に加え、遠くまで操業灯が続くように見せた。人物ドラマの背景にも、模型的な錯覚と照明設計が使われている。

撮影・特殊効果
信頼度

丸鋸ヘリはクレーンで吊り、羽根だけCGにした。キャビア工場へ迫るヘリは、全体をCGで置き換えたのではない。実物を造船所の大型クレーンから吊って重量感を出し、危険なローター部分をCGで補った。俳優やセットに近い部分は物理的に存在させ、安全上再現できない回転だけをデジタルへ任せている。

撮影・特殊効果
信頼度

爆発から3〜4.5メートル、撮り直しなし。ボンドが鎖につかまり火球を逃れる場面では、ピアース・ブロスナン本人が爆発から約3〜4.5メートルの位置に入った。熱とタイミングのため撮り直しはできず、一度で決めたという。顔の見える距離と本物の炎を同時に残した、危険管理の上の一回勝負である。

制作秘話
信頼度

デジタルを抑え、第二班だけで中規模映画級の予算。『ワールド・イズ・ノット・イナフ』は人物ドラマを強めた一方、第二班だけでも中規模映画一本に相当する規模だった。両撮影班はそれぞれ100日を超えて動き、可能な場面では実物スタントを優先した。会話劇と巨大アクションは交互に作ったのではなく、別チームが長期間並走していた。

脚本・企画
信頼度

仮題はエレクトラだった。企画初期には、エレクトラの名を前面に出す題が検討されていた。最終的にはボンド家の標語「世界だけでは足りない」を採用し、女性人物だけでなく、石油、権力、ボンド自身の家系まで覆う題名になった。題名の変更だけでも、物語の中心をどこへ見せるかが分かる。

情報不足・要確認
信頼度

MI6は本部周辺撮影へ反対したという説。プレタイトルで実在のMI6本部周辺を撮る計画には、保安上の理由からMI6が反対したとされる。最終的には外相ロビン・クックの判断で許可されたという。架空の諜報員が現実の諜報機関の建物を使うまでに、映画の知名度だけでなく政府レベルの調整が必要だった。

情報不足・要確認
信頼度

ミレニアム・ドームの失敗動作をあえて残した。ミレニアム・ドーム外壁のスタントでは、スタントマンが狙ったケーブルを一度つかみ損ねる。監督マイケル・アプテッドは、危険な作業の難しさと担当者への敬意を示すため、その失敗動作を完成版へ残したとされる。完璧なヒーローの画面に、現場のぎりぎりの身体が見える瞬間である。

公開・受容・商品
信頼度

Qの最後の作品は映像ソフトで追悼された。Q役デズモンド・リュウェリンは本作公開後まもなく交通事故で亡くなった。映像ソフトには、17作品・36年にわたる出演をまとめた追悼映像が収録されたという。劇中で新任のRを紹介し、自分は床下へ消える場面が、結果としてシリーズからの最後の別れになった。

裏取り強め
有力ソースあり
未確認・噂寄り
情報不足・要確認

主な参考資料

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