『S.W.A.T.』橋に着陸するジェット機はどう撮った? V8エンジンとCGのつなぎ方
『S.W.A.T.』の橋に降りてくるジェット機。空から接近する機体と、橋の上を走る機体は、同じ方法で撮っていません。飛行はCGで組み立て、橋上ではV8エンジンを積んだ実物のリアジェットを走らせました。[1]
飛行機を本当に市街地の橋へ着陸させた、という話ではないのですが、全部がCGでもありません。地面へ近づくところを境に、別々の仕掛けをつないでいます。
・飛び方はシミュレーターで考えた
視覚効果会社Pixel Magicのマイケル・ハーディソンによると、まずリアジェットの特性を設定した飛行シミュレーターで動きを検討しました。監督が認めた動きのデータをCGへ移し、現場で使った実物機の写真に合わせて機体を作っています。[1]
CG側では、橋の距離や照明も測定した情報を使いました。機体だけをそれらしく動かすのでなく、実写の橋に置いたときの光や映り込みまで合わせる仕事です。[1]
・走る飛行機は、20コマ撮影でもまだ遅かった
接地後の機体を走らせたのはV8エンジンでした。撮影では1秒20コマで回し、通常の速度で上映すると動きが速くなる方法を使っています。それでも十分でない映像には、後からデジタルの速度調整も加えました。[1]
この撮り方には副作用がありました。機体の点滅灯まで不自然な速さでまたたくため、現場では灯りを消し、点滅を後から作り直したのです。[1] 速さを作ったら、今度は灯りの時間を直す必要が出てきたわけですね。
・煙と逆噴射まで、後から接続した
実物機の逆噴射装置は撮影では作動させられず、その動きはCGで補いました。排気の熱による揺らぎ、着地時のタイヤ煙なども合成しています。[1]
空中の機体と、車のように走る実物を一続きに見せるには、形だけでなく、速度、光、煙のタイミングもそろえなければなりません。派手な着陸の裏側には、こうした細部を一つずつつなぐ作業がありました。