『ロビン・フッド』アラン・リックマンの悪役の笑いは、三人で作った
『ロビン・フッド』の悪役、ノッティンガムの保安官。あの強烈な笑いを作った台詞の一部には、アラン・リックマン、劇作家ピーター・バーンズ、コメディアンのルビー・ワックスの三人が関わっていました。リックマンが2015年のBAFTA講演で、具体的な作り方を話しています。[1]
俳優が撮影中に思いついて言った、というだけではありません。カメラの回っていない場所で、言葉を持ち寄っていました。
・脚本を食事の席へ持ち出した
リックマンは、以前から食事をしていた友人のバーンズへ脚本を見せ、良い台詞を考えてほしいと相談しました。バーンズが提案したのは、保安官が二人の女性に、自分の部屋へ来る時刻を15分ずつずらして命じるやり取りでした。[1]
一人目に10時30分、次の一人に10時45分。命令の内容と、妙に細かい時間の指定だけで、人物の身勝手さが出てきます。
・最後の一言を、別の友人が足した
リックマンは、ワックスにも台詞の相談をしていました。バーンズの考えたやり取りを聞かせると、ワックスは、友達も連れてくるよう命じる一言を加えました。[1]
完成したやり取りの笑いは、一人が全部をその場で発明したものではなく、別々の提案が重なったものです。リックマンは、その言葉を演じる側として受け取り、監督のケヴィン・レイノルズへ持っていきました。
・監督は知っていたが、スタッフは知らなかった
講演での説明によると、レイノルズは女性たちの配置を準備し、リックマンが台詞を言って画面から抜ける段取りを作りました。しかし、周りのスタッフへは内容を知らせていませんでした。[1]
リックマンは演技を終えてカメラの外へ出たとき、約80人のスタッフが笑いをこらえる様子を見て、うまくいったと感じたそうです。[1]
悪役の台詞を増やすだけでなく、誰に相談し、どこへ一言を足し、現場でどう披露するかまで組み立てる。保安官の大げさな可笑しさの後ろには、そんな準備がありました。