『栄光のバックホーム』松谷鷹也が使ったのは横田慎太郎本人から贈られたグローブ
『栄光のバックホーム』で横田慎太郎を演じた松谷鷹也は、本人から譲り受けたグローブを使っています。役に合わせて似た道具を用意しただけではありません。横田さんが愛用していたグローブを、交流の中で直接贈られていたのです。[1]
・俳優と選手には、野球を始めた頃から共通点があった
松谷は元高校球児で、横田さんと同じ左投げ左打ち。父親がプロ野球選手だったことも共通しています。横田さんの父は横田真之、松谷の父は松谷竜二郎です。野球経験を持つ俳優が、同じ利き手の選手を演じる配役でした。[1]
松谷は俳優業の傍ら、秋山純監督の制作現場でスタッフとしても働いていました。映画化企画の初期から取材に加わり、横田さんと交流を深めていきます。公式サイトの年表では、2021年4月に始まった取材に、松谷は2回目から参加したとされています。[1]
・グローブと、初めて映画で着たシャツを贈り合う
二人の間で贈り物が行き来しました。横田さんから松谷へは、愛用のグローブ。松谷から横田さんへは、初めて映画で着たシャツです。公式年表は、松谷がグローブを受け取り、野球のトレーニングを始めた時期を2021年5月と記録しています。[1]
写真では、横田さんの隣に座る松谷が、大きなグローブを手にしています。完成した映画の一場面ではなく、本人と俳優が交流していたことを伝える写真です。映画に登場する道具には、この撮影前の時間もつながっています。
・譲り受けた道具と一緒に、福山で練習した
松谷は役作りのため、福山ローズファイターズの練習生として野球に打ち込みました。その練習にも、横田さんから受け取ったグローブがありました。目指したのは、2019年9月26日の引退試合で見せた、センターからの返球を映画で再現することでした。[1]
秋山監督の制作日誌にも、野球場面への向き合い方が残っています。本気で投げ、打ち、走る。監督はCGに頼らない野球場面を方針とし、松谷が撮影前にキャッチボールや打撃練習をする様子を記しています。福山市民球場で撮った高校野球場面でも、実際のプレーを重視していました。[2]
本人の道具を手にするだけでは、選手の動きまで身に付くわけではありません。贈られたグローブと、繰り返した野球練習。その両方が、松谷の演じる横田慎太郎を支えていました。