声変わりした幼いムファサの声を、妹がつないだ
『ライオン・キング:ムファサ』の英語版で、幼いムファサを演じたブレイリン・ランキンス。制作が進む間に声変わりを迎え、以前の幼い声を再現しづらくなりました。そこで追加収録の一部を担当したのが、妹のブリエル・ランキンスです。[2]
・一人の役の声を、家族がつないだ
妹が追加収録に参加したことは、幼いタカ役のテオ・ソモルと一緒に受けた「On The Red Carpet」の取材でも語られています。彼は、自分の台詞の一部について、妹が「pickups」をしたと説明しました。すべての役を交代したという話ではなく、追加で必要になった収録の一部を手伝ったということです。[1]
・声変わりした兄が、妹に相談した
The Teen Magazineの兄妹への取材によると、声変わりしたブレイリンは、以前の幼い声を再現する方法を妹に相談。妹が見本を聞かせると、自分の声によく似ていると気付きました。[2]
そこで母親が妹の試録を制作側へ送り、追加収録への参加が決まりました。兄の声変わりを、よく似た妹の声で補うことになったという経緯です。[2]
・幼い二頭は、歌でも関係を作る
同じ取材で二人が振り返ったのが、リン=マニュエル・ミランダの曲「I Always Wanted a Brother」の録音です。ソモルは、イギリスのアビー・ロード・スタジオで、音楽スタッフのカート・クロウリーの助けを受けて歌を作っていったと話しています。[1]
映画では、二頭の子ライオンが、まだ自分たちの未来を知らないまま声を交わします。下の完成画面では、同じ草むらに並んだ二頭が、口を開けて表情を見せています。画面の中では動物の姿ですが、声の側では、幼い兄弟を演じる俳優たちの録音が土台になっています。
妹がどの台詞を担当したのかを探し当てることより、ここで面白いのは、一人のキャラクターの声を、主演者だけで完結させていなかった点です。何度かの収録や周囲の協力を経ても、観客には同じ幼いムファサとして届く。その声のつなぎ方も、映画の裏側にある小さな仕事でした。