🔍 ポップコーン探偵
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真夜中のカーボーイの映画トリビア用メインビジュアル
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真夜中のカーボーイ

Midnight Cowboy / 1969
🕐 113分🎬 United Artists1969年
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CASE FILE
探偵アイコン 探偵による映画背景メモ

1969年公開、ジョン・シュレシンジャー監督作である。シュレシンジャーは原作刊行直後から映画化を望んだが、ユナイテッド・アーティスツの企画部門は物語が「ひたすら下り坂」だとして一度却下し、それでも経営陣が読み直して約100万ドルの企画として出発させた。初期脚本2稿は捨てられ、ウォルド・ソルトが一から書き直し、ジョン・ヴォイトとダスティン・ホフマンの即興を伴うリハーサルも台詞へ取り込まれた一方、予算は最終的に約300万ドルまで膨らみ、予定超過にもかかわらず監督には完全な芸術的裁量と6か月の編集期間が与えられた。MPAAは当初R指定を提示したが、配給会社は「責任ある」公開を示すため自らX指定を選び、その結果広告拒否に悩まされながら、作品はX指定映画として初めて作品賞候補となり、作品賞・監督賞・脚色賞を受賞した。AFIが記録する1969年の配給収入は1,100万ドルで、The Numbersが現在集計する北米興収は4,478万5,053ドルだが、これは異なる指標なので同一の数字としては扱えない。企画会議では下り坂と判定された映画が、予算も指定区分も常識から外れたまま頂上へ着いたのだから、スタジオの読解力より観客の判断のほうが当てになった一例である。

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企画・脚本
信頼度

映画化は、最初の脚本を磨くだけでは進まなかった。ジョン・シュレシンジャーは1965年の小説へ関心を持ち、初期の二稿を採用せず、ウォルド・ソルトに一から書き直させた。約三年の開発期間で、都会へ来た青年の成功談ではなく、ジョーとラッツォの依存関係を中心に据えた。

参考情報:AFI(米)

キャスト
信頼度

ジョー・バック役は、高額な主演契約から始まっていない。ほぼ無名だったジョン・ヴォイトは、役を確実に得るため組合最低額で出演することを申し出た。本人の回想では、税金や諸経費を差し引いた後に残った金はごくわずかだったが、この役でアカデミー主演男優賞候補になった。

参考情報:新聞社(英)

キャスト
信頼度

ジョン・ヴォイトの起用前には、別の主演俳優が決まっていた。マイケル・サラザンはジョー・バック役に予定されていたが、報酬交渉が成立せず降板した。複数の候補がスクリーンテストを受け、無名に近かったヴォイトが役を得た。

参考情報:AFI(米)

キャスト
信頼度

スクリーンテストは街歩きまで含んだ。候補者はダスティン・ホフマンと場面を演じ、望遠レンズでニューヨークを歩き、最後に白い背景の前で脚本家ウォルド・ソルトの質問へ答えた。街での身の置き方まで撮ったテスト映像は、修復版の特典にも収録されている。

参考情報:公開資料

キャスト
信頼度

『卒業』の成功は、次の役を得るにはむしろ障害になった。ダスティン・ホフマンは清潔な大学生の印象を壊すため、病気を抱えた路上生活者ラッツォ役を望んだ。周囲にはキャリアを損なうと止められたが、歩き方、声、歯、咳まで変えて前作と結び付かない人物を作った。

参考情報:公開資料

キャスト
信頼度

ラッツォの顔つきは、汚れた化粧だけで作られていない。ダスティン・ホフマンは傷んだ歯を模したプレートを口に入れ、頬と唇の形、発音、呼吸を変えた。咳や足取りと組み合わせることで、台詞のない瞬間にも病気の進行が見える身体を作った。

参考情報:公開資料(米)

撮影・VFX
信頼度

ニューヨークの映像を任されたのは、長編劇映画が初めての撮影監督だった。アダム・ホレンダーはロマン・ポランスキーの推薦で参加し、利用できる自然光と街の色を積極的に取り込んだ。スタジオで整えた都会ではなく、人物が人波へ埋もれる現実の街を撮った。

参考情報:公開資料

撮影・VFX
信頼度

自然光と隠しカメラで街へ溶け込ませた。撮影班は長いレンズや目立たないカメラを使い、ニューヨークの流れを止めずにジョーとラッツォを追った。俳優が現実の人波に押されるため、都会へ乗り込んだジョーの自信が少しずつ縮む様子を同じ画面で捉えられた。

参考情報:公開資料

キャスト
信頼度

有名な怒鳴り声には、二つの制作記憶が残っている。ダスティン・ホフマンは撮影中にタクシーが進入し、役を崩さず「俺は歩いてるんだ」と叫んだと説明した。一方、製作者側は車両も反応も準備された場面だったと回想しており、完全な偶然だったとは断定できない。

参考情報:公開資料

音楽・音響
信頼度

仮音楽の「うわさの男」が主題歌になった。編集時に仮置きしたハリー・ニルソン版「うわさの男」が、ジョーの移動と街の雑音に強く結び付いたため、そのまま採用された。既存曲の乾いた歌声が、都会へ向かう期待と周囲に届かない孤独を同時に担った。

参考情報:公開資料

音楽・音響
信頼度

別の有名曲が、本作の主題歌になる可能性もあった。ボブ・ディランは依頼を受けて「レイ・レディ・レイ」を書いたが、編集期限までに届かなかった。その間に「うわさの男」が映像から切り離せないほど定着し、完成版には既存曲が残った。

参考情報:公開資料

公開・受容
信頼度

X指定は同性愛表現への懸念から選ばれた。審査過程では同性愛を含む内容が若年層へ与える影響が問題視され、配給会社はX指定を受け入れた。制度が始まったばかりの時期で、現在の成人映画専用区分と同じ意味ではなかった。

参考情報:資料・アーカイブ

公開・受容
信頼度

二年後、同じ映画の年齢区分だけが変わった。1969年にはX指定だったが、1971年の再公開では本編を削らずR指定になった。制度の境界が改められたためで、作品自体の過激さが後から弱められたわけではない。

参考情報:資料・アーカイブ

公開・受容
信頼度

年齢区分では最も厳しい側に置かれた作品が、作品賞を獲得した。第42回アカデミー賞では作品賞、ジョン・シュレシンジャーの監督賞、ウォルド・ソルトの脚色賞を受賞した。X指定のまま作品賞に選ばれた例は本作だけである。

参考情報:アカデミー資料(米)

公開・受容
信頼度

配給会社は、X指定をポスターの外へ隠さなかった。若年層を制限する区分でありながら、従来の製作規範では扱いにくかった大人の物語であることを示す宣伝材料にも使った。観客を遠ざける印ではなく、新しいハリウッド映画の印として押し出した。

参考情報:公開資料(米)

美術・衣装
信頼度

アパートは取り壊し建物の廃材で作った。解体される建物から扉や建材を集め、スタジオのセットへ組み直した。塗装の剥がれや材木の傷が最初から生活の時間を持つため、廃屋に居着いた二人の環境を短期間で作れた。

参考情報:公開資料(米)

美術・衣装
信頼度

毛皮の衣装は本人の境界線から決まった。ブレンダ・ヴァッカロは裸体に毛皮だけという案を拒み、衣装担当と話し合って下着と毛皮を組み合わせた。俳優の境界線を守りながら、人物の派手さを残す形へ変更された。

参考情報:公開資料(米)

キャスト
信頼度

キャスの出番は短いが、賞の対象になるほど強く残った。シルヴィア・マイルズはジョーとの限られた場面で、裕福さを装う人物の攻撃性と孤独を一度に見せ、アカデミー助演女優賞候補になった。長い背景説明を与えず、部屋と会話だけで一人の生活を立ち上げている。

参考情報:映像ソフト公式(米)

撮影・VFX
信頼度

卒業パーティーはウォーホル周辺文化を取り込んだ。当時のアンディ・ウォーホル周辺の人物やニューヨークの地下文化に属する参加者を集め、即興的な動きと強い色彩で撮影した。ジョーとラッツォが現実の街から別の消費文化へ迷い込む場面になった。

参考情報:公開資料(米)

編集
信頼度

一続きに見える街頭場面が、同じ日に同じ場所で撮られたとは限らない。少年がジョーへ近づく場面では、異なる場所と時期に撮った素材を、歩く方向、視線、背景音で接続した。変化の激しい街を止めずに撮るため、地理より行動の連続性を優先している。

参考情報:AFI(米)

公開・受容
信頼度

公開から二十五年後、映画は国の保存対象になった。1994年、米国議会図書館の国立フィルム登録簿へ選定され、文化的・歴史的・美学的に重要な作品として保存されることになった。X指定で公開された映画が、米国映画史の一部として制度的に残された。

参考情報:公式資料(米)

公開・受容
信頼度

現在見られる修復版の色は、撮影監督の確認を通っている。CriterionのBlu-ray用4K修復は、撮影監督アダム・ホレンダーが承認した。自然光で撮った街の灰色、テキサスの記憶、フロリダ幻想の色差を、単に鮮やかにするのではなく公開時の設計へ戻している。

参考情報:映像ソフト公式(米)

情報不足・要確認
信頼度

汚れた服で街角へ立ち、製作幹部に気付かれないまま役を証明したという有名な逸話は、後年の回顧で形が異なる。役作りの試行は確かでも、演出された伝説の細部は保留する。

参考情報:映画データベース(米)

情報不足・要確認
信頼度

ラッツォの歩き方を作るため靴へ小石を入れたという説は広く流通するが、本人の詳細な説明では身体、靴、疲労を含む複数の工夫が語られる。単一の小道具だけを原因にしない。

参考情報:映画データベース(米)

情報不足・要確認
信頼度

二人の関係をより直接的に描く案があったという候補はあるが、原作、脚本各稿、撮影済み素材のどの段階かが混同されている。完成版から削除した事実としては扱わない。

参考情報:映画データベース(米)

情報不足・要確認
信頼度

若いハリソン・フォードがジョー役の候補だったという記録はあるが、面接、テスト、正式交渉の段階を示す一次資料が不足する。候補者の一人という範囲を超えて断定しない。

参考情報:映画データベース(米)

情報不足・要確認
信頼度

ジェニファー・ソルトは高温下の裸体撮影を屈辱的でつらい経験として回想している。本人証言の内容は軽視しないが、現行調査では完全な一次インタビューを確認できず、撮影時の同意手続き全体までは確定できない。

参考情報:映画データベース(米)

情報不足・要確認
信頼度

監督が撮影終了後に強い不安を示したという逸話は複数あるが、言葉の形が資料ごとに異なる。公開前の不安としては妥当でも、作品を完全に否定した発言として引用しない。

参考情報:映画データベース(米)

情報不足・要確認
信頼度

政治的抗議と上映をめぐる混乱を本作単独への組織的ボイコットとして要約する資料があるが、参加者、対象、結果の整理が不足する。公開史の主カードにはしない。

参考情報:映画データベース(米)

裏取り強め
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