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2023年公開。2013年に長編映画からの引退を表明した宮﨑駿が撤回して完成させた、10年ぶりの長編監督作である。鈴木敏夫プロデューサーは当初から締切を設けず、制作には7年を要したが、終盤になって宮﨑本人から完成日を尋ねられ、ようやく期限を置いたという。日本公開前に出した情報は一枚のポスターだけで、予告編も詳しい作品紹介も用意しないという、通常の大作なら会議で即死しそうな宣伝方針が採られた。日本映画製作者連盟の集計では国内興行収入94億円を記録した。映画を隠すこと自体が宣伝になるのは宮﨑駿だからこそで、誰でも真似できる節約術ではない。
宮﨑駿は三鷹の森ジブリ美術館用短編『毛虫のボロ』を制作していた2016年夏、並行して新作長編の企画書を書き、絵コンテへ着手していた。本田雄が初期資料を見た時点では、アイルランドの児童文学を読みながら構想を練った形跡も残っていたという。正式なスタッフ募集や題名発表より前に、一人の監督が描き始めた絵から七年規模の映画が立ち上がった。
参考情報:公式資料(日)
スタジオジブリは2017年5月、新作長編アニメーションの制作を作画スタッフ募集という形で公表した。制作部門を再び動かすため、社屋の一階と二階を長編制作用に整え、同年夏にはスタッフへの作品説明と制作開始の行事を行った。題名が正式に公表されたのはその後であり、宣伝材料より先に現場の体制を作り直したことが、この作品の長い助走を物語っている。
参考情報:公式資料(日)
作画開始から2023年7月の公開までは約七年を要した。山下明彦によれば、当初から固定した公開期限を置かず、宮﨑駿の絵コンテが進む速度に制作側が合わせる方針だったという。そのため少数の中核スタッフが長い期間を共有し、途中で物語や人物の役割が変わっても描き直せる余地が残った。制作期間の長さは、完成形を早期に固定しなかった制作方法と結びついている。
参考情報:公式資料(日)
制作三年目の時点で、約60人のアニメーターが働いても完成映像は一か月に約一分、累計で約36分だったと鈴木敏夫は説明している。過去の宮﨑作品では月に七〜十分進んだ時期もあったという比較からも、本作の速度は異例だった。124分の映画をこの密度で積み上げたことが、長期制作を抽象的な美談ではなく、具体的な作業量として示している。
参考情報:公開資料(日)
本作は手描き作画を基本方針に据え、ペリカンやインコの大群も同じ絵のコピーで処理しなかった。井上俊之は宮﨑駿の要望を受け、写真や動画を調べながら一羽ずつ異なる姿勢、羽ばたき、向きを描いている。鳥の糞が人物や床を汚す動きまで絵コンテに指定されていたため、群れは美しい背景ではなく、重さと排泄を持つ生物として画面を占領する。
参考情報:公開資料(日)
本田雄は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』へ参加する予定だったが、2016年夏に宮﨑駿の新作構想を見せられ、本作の作画監督へ移った。鈴木敏夫は本田を迎えるため庵野秀明側とも調整したという。宮﨑は企画書で手描きの長編を作る意思を示しており、その実現には本田の技術と長期間の参加が必要だった。結果として本田は約七年、宮﨑の絵コンテを画面へ統一する役を担った。
参考情報:公開資料(日)
本田雄が2017年7月ごろ作画監督として本格参加した時点で、宮﨑駿の絵コンテはAパート約220カット、上映時間にして約20分まで進んでいた。長編全体の構成を確定してから作画へ渡す方式ではなく、絵コンテが完成した区間から原画を始めるため、監督は先の物語を考えながら前半の修正も行った。この時間差が、前半と後半で作画の手触りが変わる一因にもなった。
参考情報:公開資料(日)
井上俊之によれば、本作は絵コンテの完成に合わせてAからEパートへ、ほぼ物語順に作画された。宮﨑駿の絵コンテは構図、カメラの動き、煙や光などの効果を細かく指定する一方、人物の細かな身ぶりや間は原画担当者に委ねる。宮﨑と本田雄がレイアウトや原画を確認して全体を統一しつつ、後半ほど異なるアニメーターの線と動きが前へ出る構造になった。
参考情報:公式資料
ナツコは本田雄が一から設計した。宮﨑から渡された簡単なラフと、企画初期に参照されていた児童文学『The Book of Lost Things』を手掛かりに、本田が顔立ちや雰囲気を組み立てた。宮﨑はその案をほぼ一度で認めたという。主要人物の設計に作画監督の解釈が直接残った珍しい例である。
参考情報:公開資料
眞人の髪は初期案ではほとんど刈り上げに近い短さだった。本田雄は駅で帽子を取るカットを描く際、帽子に押さえられていた髪が元へ戻る動きを入れたいと考え、少し長い髪型へ変更した。帽子を脱ぐという小さな芝居が先にあり、それを成立させるため主人公のデザイン自体が変わった。駅の場面では髪の揺れが、眞人の硬い表情にわずかな生身の感覚を加えている。
参考情報:公開資料(日)
ナツコが駅へ眞人を迎えに来る場面と、産屋で眞人を拒絶する場面は、制作時期が三、四年離れている。本田雄はその間にナツコという人物を考え直し、端正な若い母親として登場した前半とは異なる、悪魔的な気配と母性が混ざる後半の表情を作った。物語上の時間はわずかでも、制作現場で積み重なった数年が人物の演技へ直接反映された。
参考情報:公開資料
産屋で横たわるナツコのカットは、山森英司が描いた原画を出発点に、本田雄が表情と身体をほぼ全面的に描き直している。原画の力が強く、恐怖が人物への嫌悪へ傾きすぎると感じた本田は、悪魔的な気配を残しながら母性と弱さが同居する方向へ調整した。眞人を拒絶する激しい言葉と、助けを求める身体が矛盾せず見えるのは、この修正による。
参考情報:公開資料
眞人がジャムパンをむさぼるカットは、濱洲英喜が描いた原画を宮﨑駿が大きく描き直し、山下明彦が動画へつながる形に整え、さらに宮﨑が再修正した。口の周囲へ粘るジャムや、普段の抑制が崩れる食べ方は、複数の描き手が一つの身体感覚を詰めた結果である。豪華な異世界よりも日常の一口へ多くの手が重なったことに、宮﨑作品の食事作画への執着が現れている。
参考情報:公開資料
冒頭の病院火災と、その後に繰り返される夢の映像は大平晋也が原画を担当した。大平は一部のカットに半年近くを費やし、炎、人影、建物が同じ流れの中で崩れていく動きを描いた。宮﨑駿はそこへほとんど修正を加えず、本田雄も夢として成立する異質さを尊重した。映画の最初から写実的な戦時下の風景へ入るのではなく、眞人の記憶そのものが燃え続ける画面になっている。
参考情報:公開資料
山下明彦は全約1200カットのうち約360カットを担当し、映画の約三割に関わった。魚と蛙が眞人へ一斉に群がる場面では、速く押し寄せる原案では動きが軽く見えると考え、速度を落として身体が絡み合うような重さを作った。現実の魚や蛙を正確に再現するのではなく、食欲と生命が塊になって迫る異世界の感触を、タイミングの調整で成立させている。
参考情報:公開資料
鳥たちが人物や建物を糞で汚す描写は、作画の途中でアニメーターが足した遊びではなく、宮﨑駿の絵コンテに明記されていた。井上俊之は大量の鳥を一羽ずつ描くだけでなく、排泄物の落下や付着まで動きとして処理した。飛ぶ鳥を神秘的な記号へ整理せず、飢え、密集し、周囲を汚す身体として描くことで、異世界の住民に不快な現実感が与えられている。
参考情報:公開資料
眞人とヒミが再会する場面は、宮﨑駿が画面の構図を示すレイアウトだけでなく、人物がどう動くかを示すラフ原画まで自ら描いた。濱田高行が宮﨑の線を清書し、本田雄は普段の作画監督修正より慎重に手を入れたという。監督が物語上もっとも私的な感情へ近づく場面で、言葉だけでなく動作そのものを自分の手に戻している。
参考情報:公開資料
初期構成のヒミは、異世界で眞人の世話をし、船や魚に関わる役割まで持つ、完成版のキリコに近い人物だった。本田雄によれば、宮﨑駿はヒミが強くなりすぎて眞人を食ってしまうと考え、途中で絵コンテを回収して書き直した。生活と労働を担う導き手をキリコへ分けたことで、ヒミには眞人の母となる時間と、火を操る少女としての鮮烈さが残った。
参考情報:公開資料
2023年7月14日の日本公開まで、予告編も場面写真もあらすじもキャスト一覧も公表されなかった。一般向けだけでなくマスコミ向け試写もなく、通常は公開日に並ぶパンフレットも8月11日まで発売されていない。観客が持てた手掛かりは、奇妙な青サギの頭部を描いたポスター一枚に近かった。宣伝を減らしたのではなく、事前情報のない鑑賞体験そのものを公開方法へ組み込んだのである。
参考情報:公式資料(日)
日本公開から約四か月後に発表された第二ポスターには、宮﨑駿がこの映画のため最初に描いたイメージボードが用いられた。弓を手にした眞人のそばには、監督が人物像を探った初期の書き込みも残っている。公開前は青サギ一体で物語を伏せ、公開後は完成作の華やかな場面ではなく制作の出発点を見せるという、二段階のポスター設計だった。
参考情報:公式資料(日)
日本公開では通常上映に加え、スタジオジブリ作品として初のIMAX上映が行われ、Dolby AtmosとDolby Cinemaにも対応した。過去作の再上映ではなく、宮﨑駿の新作が最初からプレミアム上映規格へ展開された点が新しい。原画を一枚ずつ積み上げた手描き映像と、巨大な画面や立体音響という現代の劇場設備が同じ作品で結びついた。
参考情報:公式資料(日)
吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』は題名の由来であり、映画の原作ではない。宮﨑駿は少年時代に読んだ本から題名を借りつつ、戦時下の少年と異世界をめぐる物語を新たに作った。劇中の本には亡き母から眞人への言葉が残され、少年が初めて涙を流すきっかけになる。書名を外側の看板だけにせず、母から息子へ届く具体的な物として物語へ入れている。
参考情報:公式資料(日)
眞人という少年には、1941年生まれで戦時下を生きた宮﨑駿自身の記憶が投影されている。とりわけ父・勝一が航空機部品を扱う工場を営み、疎開先でも豊かな物資を確保できる設定は、宮﨑家の経歴と重なる。父への憧れと反発、戦争によって支えられる暮らしへの居心地の悪さを、単純な善悪ではなく主人公の家庭そのものへ置いた。
参考情報:公式資料(日)
鈴木敏夫によれば、世界を維持する大伯父には高畑勲が重ねられ、初期構成では宮﨑駿と高畑の関係に近い物語が中心だった。ところが2018年4月に高畑が亡くなると宮﨑は絵コンテを止め、大伯父は長い間、物語の表面から消えた。やがて鈴木を思わせる青サギとの掛け合いが物語を動かし、大伯父は終盤で眞人へ世界の継承を求める人物として戻った。制作中の喪失が、師から友へという関係の軸を変えたのである。
参考情報:公開資料(日)
鈴木敏夫によれば、青サギは自分、眞人は宮﨑駿を思わせる関係として形作られた。青サギは正しい道を丁寧に教える賢者ではなく、嘘をつき、悪態をつき、相手を怒らせながら目的地へ連れていく。長年、宮﨑を映画制作へ誘い、現場と世間の間を取り持ってきた鈴木の役割が、信頼だけでは説明できない相棒関係として物語へ入った。宮﨑本人はモデル説を素直に認めなかったという点まで、二人らしい逸話である。
参考情報:公式資料(日)
勝一役の人選で鈴木敏夫が推薦したのが木村拓哉だった。木村の声を聞いた宮﨑駿は、薄れかけていた自分の父の感触を思い出せたと話したという。勝一は行動力があり、息子を守ろうとする一方、軍需産業の成功を疑わず、新しい妻との生活も強引に前へ進める。単純な悪父ではない矛盾を、監督の記憶へつながる声で作った。
参考情報:公開資料(日)
山時聡真のオーディションは、渡された台詞を自由に演じるだけでなく、映像の決められた秒数に声を収める形式だった。収録現場で宮﨑駿から直接細かな指示を受けることは少なく、スタッフを介して「自由に」と伝えられたという。一方、冒頭の火災で走りながら「お母さん」と叫ぶ声は、実際には走らず呼吸だけを作る必要があり、山時が特に苦労した。眞人の抑制と切迫は別々の録音技術で組み立てられている。
参考情報:公開資料(日)
菅田将暉は青サギを、眞人をからかう道化師であり、物語を動かす語り手であり、最後には友人になる存在として組み立てた。甲高い声は実在のアオサギが出す金属的な鳴き声を手掛かりに、喉を締める発声で作っている。収録を続けるうち本当に声がかれるほど負担が大きかった。最後の「じゃあな相棒」は何度も録り直され、軽口の中へ別れの寂しさが残された。
参考情報:公開資料(日)
久石譲は長年、1月5日の宮﨑駿の誕生日に短い曲を贈っており、その一つが「Ask Me Why」として映画へ入った。曲は母の記憶に触れる場面などで三度形を変えて現れる。音楽全体も、戦時下の現実ではピアノと少数の楽器に抑え、異世界へ進むにつれて音色を広げる設計になっている。七年の制作を包む大交響曲ではなく、監督と作曲家の個人的な贈り物が感情の核になった。
参考情報:資料・アーカイブ
宮﨑駿は米津玄師の「パプリカ」を耳にしたことをきっかけに主題歌を依頼し、米津は約四年にわたり映画と並走した。制作途中のスタジオを訪ねて監督と話し、物語が進むたびに考え直し、最後には五冊の絵コンテを受け取った。「地球儀」は完成作のあらすじを歌うのではなく、少年が喪失を抱えながら世界へ戻る感覚を、長い制作時間の中で言葉と旋律へ変えた曲である。
参考情報:公式資料
大伯父の部屋はジョルジョ・デ・キリコの形而上絵画を思わせる建築で構成され、正しいようで落ち着かない遠近感を持つ。眞人が目にする海上の墓所には、アルノルト・ベックリンの「死の島」が絵コンテで明示されていた。本田雄によれば、塔の発想には宮﨑駿が好んだ江戸川乱歩『幽霊塔』も関わる。西洋絵画と日本の怪奇小説が、同じ異世界の建築へ重ねられている。
参考情報:公開資料
塔の入口上部に見えるラテン語は、ダンテ『神曲』地獄篇第三歌の地獄の門に刻まれた一節で、「神の力が私を造った」に当たる。異世界は自由な楽園ではなく、大伯父が石を積み、均衡を保つために作った世界である。入口の文字は、眞人が死者へ近づくだけでなく、創造者の支配する構造の内側へ足を踏み入れることを先に告げている。
参考情報:映画データベース(米)
北米配給のGKIDSは、日本で行われた予告編なしの公開をそのまま移植せず、作品の性格を知らせる映像を作った。社長デイヴ・ジェステッドによれば、宮﨑駿の新作でありながら幻想の中に恐怖があることを伝えるため、ショットと音楽を慎重に選んだという。日本では何も知らずに驚く体験を守り、北米では既存の宮﨑作品と違うことを先に知らせるという、二つの宣伝思想が使い分けられた。
参考情報:公式資料
2023年のトロント国際映画祭は、本作をオープニング作品に選んだ。同映画祭の長い歴史でアニメーションが開幕を飾るのは初めてだった。宮﨑駿本人が現地の舞台へ立つ宣伝ではなく、映画そのものを映画祭全体の第一作として見せる形で海外展開が始まった。日本の無予告公開とは異なるが、作品を先入観より先に置く姿勢は共通している。
参考情報:公開資料(米)
2023年12月の北米拡大公開で、本作は初週末約1301万ドルを記録し、週末興行ランキングの首位に立った。日本のオリジナルアニメーションが北米で一位になるのは異例で、宮﨑駿作品としても最大規模のオープニングだった。GKIDSが恐怖と幻想の両面を示す宣伝を行い、IMAX上映も組み合わせた海外戦略が、映画祭での評価を一般興行へつないだ。
参考情報:公開資料(米)
第96回アカデミー賞長編アニメーション賞は本作に贈られた。宮﨑駿作品の同賞受賞は『千と千尋の神隠し』以来二度目で、公開時83歳の宮﨑は同部門の受賞監督として最高齢となった。七年をかけた手描き長編が、引退後の記念作としてではなく、現在進行形の一本の映画として国際的に評価された結果である。
参考情報:アカデミー資料(米)
第81回ゴールデングローブ賞のアニメーション映画賞は本作に贈られた。日本作品、非英語作品、手描きアニメーションとして同部門初の受賞であり、ピクサーやディズニーを中心に語られがちだった米国の長編アニメーション賞へ別の制作文化が入った。翌年のアカデミー賞受賞に先立ち、北米での評価を決定づけた出来事である。
参考情報:公式資料
約七年の制作は、作画枚数だけでなく長期間スタッフを雇用する費用を伴った。鈴木敏夫は本作を日本映画でも最大級の制作費と表現したが、具体額は明かしていないため、歴代一位と断定することはできない。その後、日本公開の反応を受けて採算が取れたと説明している。費用規模と黒字化を別々の発言として扱うことで、巨額赤字という印象だけが独り歩きするのを避けられる。
参考情報:公開資料(日)
眞人の部屋には、『もののけ姫』や『レッドタートル』を思わせる背表紙があるという指摘がある。だが、制作側が本棚の仕掛けへ触れた記録は見当たらない。似た題名を見つけても、まずは連想の域として眺めておきたい。
参考情報:映画データベース(米)
公開後、吉野源三郎の小説が再び売れ、増刷されたという話がある。映画の影響を測るには、販売部数や増刷を示す出版社側の資料がほしいところだ。数字が確かめられるまでは、断定を避けたい。
参考情報:映画データベース(米)
制作初期には、東京オリンピックの時期に当たる2020年夏の完成が期待されたという話がある。当時の完成予定を示す公式発表は、まだ確認できていない。長い制作期間だけに、日付は保留しておくのがよさそうだ。
参考情報:映画データベース(米)
日本公開最初の四日間で約18億3000万円を記録し、スタジオジブリ作品の初動記録を更新したという話がある。興収の集計元と、何を比較対象にした記録なのかは確認が必要だ。数字だけ先走らせず、記録更新かどうかは留保したい。
参考情報:映画データベース(米)
海外ストリーミング契約の収入が、長期化した本作の制作費を支えたという説明がある。だが、契約収入と本作の予算を直接結ぶ資料は確認できない。制作をどう支えたのかは、数字が出るまで保留だ。
参考情報:映画データベース(米)
海、飛び石、狭い通路、幽霊船、流星などに過去作を重ねる見方がある。けれど、宮﨑駿や制作側が意図を明かした記録は確認できない。つながりを感じるのは楽しいが、解釈の一つとして置いておく。
参考情報:映画データベース(米)
本作が久々の多チャンネル音響作品で、宮﨑駿は以前サラウンドを好まなかったという話がある。ただ、本人が音響方針を語った一次資料はまだ見つけられていない。伝聞をそのまま好悪の話にしないでおきたい。
参考情報:映画データベース(米)
日本語版の木村拓哉と英語版のクリスチャン・ベールが、ともに『ハウルの動く城』でハウルを演じたという話がある。配役表を照合する資料がそろえば、日英版の面白い一致になる。現状では、確認途中の候補として扱う。
参考情報:映画データベース(米)
英国公開で約390万ポンドを記録し、スタジオジブリ作品の現地初動記録を更新したという話がある。週末興収の出典と、歴代比較の範囲が確かめられていない。英国での大きな反響を示す手がかりではあるが、記録と断言するのは早い。
参考情報:映画データベース(米)
眠る女性、七人の老女、鳥に囲まれた異世界などを『白雪姫』と結びつける解釈がある。だが、制作側が『白雪姫』を参照したと語った発言は確認できない。似た構造を読む見方の一つとして、そっと保留にしたい。
参考情報:映画データベース(米)
産屋を墓所とみなし、周囲の紙垂が死の侵入を防ぐ結界だとする解釈がある。この読みを支持する制作側の発言や設定資料は、今のところ見つかっていない。画面から拾える手がかりとしては魅力的だが、答えを決めるには早い。
参考情報:映画データベース(米)
冒頭の火災を、宮﨑駿が少年時代に病院火災で母を失った実体験の再現とする説は、経歴と一致しない。火災と母の死を直接結ぶ資料も見当たらず、この説明は混同の可能性が高い。重い場面だけに、伝記的な解釈は慎重に扱いたい。
参考情報:映画データベース(米)