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007/カジノ・ロワイヤルの映画トリビア用メインビジュアル
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007/カジノ・ロワイヤル

Casino Royale / 2006
🕐 144分🎬 EON Productions / Metro-Goldwyn-Mayer2006年
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007/カジノ・ロワイヤルはどこで配信?

007/カジノ・ロワイヤルを配信で見られるサービスを、確認できた範囲で掲載しています。未確認のサービスは公式サイトで探せます。

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Netflix
U
U-NEXT
2026年8月3日時点で日本国内配信を確認
H
Hulu
紹介している作品は、2026年8月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細はHuluの公式ホームページにてご確認ください。
D
DMM TV
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Disney+
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DVD / Blu-ray
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2006年公開、EON製作の007シリーズ第21作、ダニエル・クレイグ版の第1作であり、製作側が2000年にようやくイアン・フレミングの第1作小説の映画化権を得たことで、ボンドの出発点へ戻る企画が可能になった。『ダイ・アナザー・デイ』後、プロデューサー陣は過剰装備を積み増す代わりに、最初期の暗く文学的なボンドを選び、脚本、スタジオ体制、主演選考のため公開まで4年を空けた。クレイグは製作側の第一候補だったが、決定前には別名を使ったスクリーンテストまで行われ、発表後は一部タブロイド紙とファンから激しい反発を浴びた。マーティン・キャンベル監督はポーカー場面をアクション以上の難所と捉え、視線と賭け金だけで緊張を組み立てる一方、アストンマーティンの横転では当時の記録級の実写スタントも成立させた。製作費約1億5,000万ドル世界興収約5億9,900万ドルで、当時のシリーズ最高興収を更新した。金髪のボンドはあり得ないと騒いだ市場が、結局は最も高価な入場券で歓迎したわけである。

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企画・脚本
信頼度

イアン・フレミングの第1作『カジノ・ロワイヤル』は、1954年のテレビ版と1967年のパロディ映画を経て、長くEON側が自由に映画化できない題材だった。権利が利用可能になったのは2000年で、製作陣はシリーズの原点へ戻り、00番号を得たばかりのボンドを主人公に据えた。原作刊行から53年後、初めてEON製作の正式な映画版が実現した。

参考情報:公式資料(英)

企画・脚本
信頼度

製作陣は、透明になる車や巨大兵器が前面に出た前作までの方向をいったん止め、ボンド自身を物語の中心へ戻した。Qもマネーペニーも登場させず、支給品の説明やおなじみの掛け合いより、若い00要員が判断を誤り、他者を愛し、裏切りを経験する過程を優先した。マーティン・キャンベルは、この一本を「完成したボンド」へ至る起源譚として演出した。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

企画・脚本
信頼度

映画化で最初から外せない要素とされたのが、座面を抜いた椅子にボンドを縛る原作の拷問と、ヴェスパーの死後に彼が口にする冷たい言葉だった。後者は1967年版にはない原作の核心で、愛情を失った直後に感情を遮断するボンドを示す。映画はその二点を残し、シリーズ再起動を単なる若返りではなく、人格が傷によって固まる物語にした。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

キャスト
信頼度

ダニエル・クレイグは、ボンド役の打診を受けても最初は断るつもりだった。過去の俳優をまねるだけなら引き受けられないと考えていたが、完成した脚本には未熟さ、傲慢さ、恋愛、喪失まで書かれていた。彼は「人物として演じられる」ことを条件に出演を決め、完成された紳士ではないボンド像を出発点にした。

参考情報:公式資料(英)

キャスト
信頼度

出演を迷っていたダニエル・クレイグは、以前仕事をしたスティーヴン・スピルバーグに脚本を読んでもらった。スピルバーグの答えは、この役をやるべきだというものだった。契約後の公式な推薦ではなく、大きすぎる役へ踏み出す前に求めた個人的な助言である。

参考情報:資料・アーカイブ

キャスト
信頼度

ダニエル・クレイグは役を受ける際、撮影日に演技するだけではなく、映画作りの過程へ毎日関わらせてほしいと求めた。衣装、アクション、人物の反応まで継続して検討し、新しいボンド像を各部門と一緒に組み立てた。主演俳優の参加範囲を広げることで、再起動の方針を画面全体へ通したのである。

参考情報:資料・アーカイブ

キャスト
信頼度

ボンド役のスクリーンテストには、本作でヴェスパーと応酬する列車場面だけでなく、『ロシアより愛をこめて』のホテル場面も使われた。新しい脚本で人物の知性と緊張を試す一方、シリーズの古典的な場面へ置いたときの存在感も確認した。ダニエル・クレイグは両方を演じて役を得た。

参考情報:公式資料(英)

キャスト
信頼度

ヘンリー・カヴィルはボンド役の有力候補としてスクリーンテストを受け、最終段階まで残った。マーティン・キャンベルは演技を高く評価したが、当時22歳だった彼は、すでに軍歴を持つ本作のボンドとしては若すぎると判断された。最終的に役は37歳のダニエル・クレイグへ渡った。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

公開・受容
信頼度

2005年10月にダニエル・クレイグの起用が発表されると、金髪で身長も従来像と違うとして反対サイトや不買運動が現れた。海軍艇で行われた発表会では救命胴衣を着た姿まで揶揄された。公開後は評価が反転し、製作者バーバラ・ブロッコリは、映画を見れば雑音は収まると信じていたと振り返っている。

参考情報:公式資料(米)

キャスト
信頼度

ヴェスパー不在のまま始まった撮影。配役監督デビー・マクウィリアムズがエヴァ・グリーンを強く推し、二度のスクリーンテストを経て起用が決まった。グリーンは撮影途中から合流し、ボンドと対等に言葉を交わしながら、物語の結末を左右する人物を作った。

参考情報:公式資料(英)

キャスト
信頼度

ル・シッフル役の決定も撮影開始の直前まで持ち越された。配役担当はプラハで仕事をしていたマッツ・ミケルセンに目をつけ、監督と会わせた後、そのまま急いで衣装合わせへ連れて行った。ミケルセンは長い選考を受けず、ポーカー卓の冷静さと拷問場面の不気味なユーモアを短期間で作り上げた。

参考情報:公式資料(英)

トラブル・訴訟
信頼度

出演が決まったばかりのマッツ・ミケルセンは、機密扱いの脚本を飛行機の座席に置き忘れた。中には製作情報だけでなく、彼の連絡先まで書かれていたため、流出すれば仕事を失うと覚悟したという。幸い脚本は表に出ず、後年になって本人が明かした。

参考情報:資料・アーカイブ

キャスト
信頼度

座面を抜いた椅子での拷問は原作に基づくが、画面の奇妙な可笑しさは現場で膨らんだ。ダニエル・クレイグとマッツ・ミケルセンは反応や言葉を試し、ボンドが苦痛の最中に相手を挑発する流れを作った。残酷さを弱めるためではなく、追い詰められても主導権を渡さない人物像を、悪趣味な冗談で示した。

参考情報:資料・アーカイブ

キャスト
信頼度

階段での殺害後、脚本ではヴェスパーが服を脱ぎ、ボンドがその体を洗う流れだった。ダニエル・クレイグは、直前に人の死を目撃した人物がすぐ服を脱ぐのは不自然だと考え、濡れたドレスのまま座る彼女をボンドが抱く形を提案した。二人の関係が欲望より先に、恐怖を分け合うところから始まる場面になった。

参考情報:資料・アーカイブ

キャスト
信頼度

ダニエル・クレイグは専属トレーナーのサイモン・ウォーターソンと鍛え、役のために約20ポンドの筋肉を増やした。喫煙をやめ、食事と運動を組み直し、走る、登る、殴られるという動きを連続してこなせる体を作った。スーツ姿の洗練より先に、現場で消耗する00要員の重さを身体へ入れたのである。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

撮影・VFX
信頼度

海から上がる有名なショットは偶然生まれた。浅瀬に砂州があり、ダニエル・クレイグが泳ぎ続けられず立ち上がった瞬間をマーティン・キャンベルが使った。偶然の動きが予告や宣伝で繰り返され、クレイグ版を象徴する一枚になった。

参考情報:新聞社(英)

キャスト
信頼度

マダガスカルの追跡で逃走役モロカを演じたセバスチャン・フォーカンは、フリーランニングを世界へ広めた当事者である。脚本家がテレビ番組で彼の動きを見たことから起用へつながり、約60メートル級のクレーンを渡る動きも本人が担った。ボンドは同じ技を美しくコピーせず、壁を壊し、近道を選び、力で追いつく。二人の性格が移動方法の違いとして表れている。

参考情報:公式資料(英)

撮影・VFX
信頼度

マダガスカルの工事現場は、実際にはバハマに残っていた未完成ホテルを利用している。柱と床だけの巨大な骨組みへ足場や工事資材を加え、クレーンから室内まで追跡が途切れないよう動線を作った。完成しなかった建築物の空洞が、モロカの軽さとボンドの荒々しさを同時に見せる長いアクションへ転用された。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

撮影・VFX
信頼度

ブルドーザー衝突を模型で確かめた。特撮班は縮尺模型で崩れ方と車両の挙動を確かめ、撮影用の支柱へ鉄骨を入れて補強した。表面だけを砕けるように作ることで、巨大な車両を止めずに破壊の衝撃を画面へ残した。

参考情報:公式資料(英)

撮影・VFX
信頼度

マーティン・キャンベルは、俳優やスタント、車両、崩壊装置を可能な限り実物で撮り、CGをワイヤー除去や安全上必要な合成へ回した。空港の航空機やヴェネツィアの建物にもデジタル処理は使われているが、動きの基準になる重量と衝撃は現場に置かれた。画面の派手さをCGだけへ任せず、見えない補助として使う方針だった。

参考情報:公式資料

撮影・VFX
信頼度

マイアミ空港の主な撮影地は、イギリスのダンスフォールド飛行場だった。撮影監督フィル・メヒューは『ヒート』の夜景を参照し、滑走路灯、作業灯、炎の色を分けて、暗闇の中でも人と車両の位置が追えるようにした。実際の空港をそのまま写すのではなく、爆発と追跡を一つの広い空間で見せる照明設計である。

参考情報:公式資料

美術・衣装
信頼度

テロの標的となるスカイフリートS570は、退役したボーイング747-200を改造した実物大の機体である。エンジンを外し、外形を切り直し、翼付近へ別の構造を加えて未来的な試作機に見せた。滑走路上で車両と接近する場面を同じ空間で撮れるため、架空の航空機にも本物の大きさが残った。

参考情報:公式資料(英)

撮影・VFX
信頼度

警察車両はケーブルで正面衝突させた。特撮班は車両を高速ケーブルで引き、狙った位置で正面から衝突させた。勢いが想定以上に伸びて撮影機材の一部まで損傷したが、その実物の衝撃が完成版に残った。

参考情報:公式資料(英)

撮影・VFX
信頼度

撮影時のアストンマーティンDBSはまだ量産前で、近景用に手作業で仕上げた2台と、スタント用に別の車体を改造した3台が用意された。室内や停車時には完成車の外観を見せ、山道の高速走行と横転には安全装備を組み込んだスタント車を使った。一台の高級車がすべてをこなしたわけではない。

参考情報:公式資料(英)

撮影・VFX
信頼度

山道でDBSが横転する場面では、走行試験中に新しい路面のグリップが強く、計画した回転が起きなかった。そこで車内へ空気砲を組み込み、床から瞬間的に車体を跳ね上げた。スタントマンのアダム・カーリーが運転した車は7回転し、映画のカースタントとして当時のギネス世界記録に認定された。

参考情報:公式資料(英)

撮影・VFX
信頼度

ヴェスパーが閉じ込められる建物の内部は、約100トン、4階建て規模の巨大セットとして建てられた。床や壁を複数の油圧装置へ載せ、階ごとに崩れながら水中へ沈む動きを制御した。俳優、家具、瓦礫が同じ重力の変化を受けるため、デジタル合成だけでは得にくい恐怖が画面へ残った。

参考情報:公式資料(英)

撮影・VFX
信頼度

建物の外観は3分の1模型、内部は実物大セットで別々に撮影された。両方の油圧装置へ同じコンピューター制御を使い、床が傾く順番と沈下速度をそろえた。外から見た崩壊と、室内でヴェスパーを追うボンドの動きが一棟の出来事としてつながるのは、この同期設計による。

参考情報:公式資料(英)

撮影・VFX
信頼度

ボンドとヴェスパーが乗るヨットは、CGではなくスピリット54の実艇である。カリブ海で撮影した後、クロアチアとヴェネツィアへ運ぶたびに帆柱を外し、全行程で合計10回も立て直した。ヴェネツィアの大運河へ帆走艇を入れる特別許可も得て、二人の短い幸福を実景の航行として撮った。

参考情報:公式資料(英)

企画・脚本
信頼度

原作でボンドとル・シッフルが競うのはバカラだが、映画ではテキサス・ホールデムへ変更された。2000年代にテレビ中継とオンラインゲームでポーカーが広まり、観客が役と賭け金を追いやすくなっていたためである。伏せ札、共有札、チップの動きによって、長い勝負を会話の少ない心理戦へ置き換えた。

参考情報:公式資料

撮影・VFX
信頼度

マーティン・キャンベルは、カード勝負が映画の勢いを止めることを心配していた。そこで『シンシナティ・キッド』『マーヴェリック』『5枚のカード』を見直し、手札の説明より、目線、呼吸、チップへ触れる手を撮る方法を研究した。約30分に及ぶ勝負を、同じ構図の反復ではなく人物の読み合いとして組み立てた。

参考情報:公式資料

キャスト
信頼度

ポーカー大会のディーラーを演じたアンドレアス・ダニエルは、実際にカジノで働くディーラーだった。彼は画面に映るだけでなく、俳優たちへカードの配り方、チップの動かし方、勝負中の手順を教えた。卓上の所作を本職が統一したことで、会話のない時間にも高額ゲームの規律が保たれている。

参考情報:公式資料

編集
信頼度

ポーカー場面は同じ一局を角度を変えて何度も撮るため、カードとチップの位置が少しずれるだけで編集がつながらなくなる。現場では6人の小道具担当が各テイク後に卓を確認し、手札、共有札、賭け金を同じ状態へ戻した。俳優の表情だけでなく、卓上の数字も連続性を保つ必要があった。

参考情報:公式資料

キャスト
信頼度

マッツ・ミケルセンは、ル・シッフルがチップを指で鳴らす小さな癖を加えた。監督はその反復を表情の代わりに使い、編集と音響もチップの乾いた音を緊張の拍として拾った。大声や身振りを抑えた悪役が、追い込まれるにつれて同じ動作へ頼る様子が見える。

参考情報:公式資料

小ネタ・画面内
信頼度

ボンドが注文する酒は、ジン3、ウォッカ1、キナ・リレ半量を氷でよく振り、レモンの皮を添えるという原作の配合をほぼそのまま使っている。彼は後でその酒を「ヴェスパー」と名づける。現在のリレ・ブランは当時のキナ・リレと処方が異なるため、完全に同じ苦味を再現するには別の調整が必要になる。

参考情報:公式資料(英)

編集
信頼度

従来の007映画では冒頭に独立して置かれていた銃口シークエンスが、本作では物語の中へ入った。白黒の洗面所で男が銃を拾うと、ボンドが振り向いて撃ち、その姿が円形の銃身へ変わる。この殺人で00番号の条件を満たすため、シリーズの記号と新しいボンドの誕生が同じ一発に重ねられた。

参考情報:公式資料(英)

美術・衣装
信頼度

ダニエル・クラインマンは、1953年初版本に描かれたハートの意匠からタイトル映像を発展させた。クラブ、ダイヤ、スペード、ハートを銃弾や血や敵の体へ変え、長年使われてきた裸身の女性シルエットは置かなかった。新しいボンドの世界を、誘惑よりも賭けと暴力の図案で紹介している。

参考情報:公式資料(英)

音楽・音響
信頼度

主題歌は作品名を繰り返さず、「ユー・ノウ・マイ・ネーム」と名づけられた。クリス・コーネルと作曲家デヴィッド・アーノルドは、観客がすでにジェームズ・ボンドという名を知っていることを逆手に取り、若い本人がその名へ追いつこうとする自負と危うさを書いた。題名の「カジノ」を歌う曲ではなく、主人公の宣言になっている。

参考情報:公式資料

音楽・音響
信頼度

本編の音楽にはジェームズ・ボンド・テーマの断片が忍ばされるが、旋律は最後まで完全な形にならない。ヴェスパーを失い、ミスター・ホワイトを追い詰め、「ボンド、ジェームズ・ボンド」と初めて名乗ったところで、ようやく有名なテーマが前面へ出る。人物の完成を台詞と音楽で同時に告げる設計である。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

美術・衣装
信頼度

ヴェスパーの衣装では赤を長く避け、ヴェネツィアの最終局面だけで強く使った。衣装担当リンディ・ヘミングは、赤い服の人物が水辺の都市を歩く『赤い影』への視覚的な目配せも込めた。落ち着いた黒や紫から赤へ移るため、裏切りが明らかになる前から画面の温度が変わる。

参考情報:公式資料(英)

美術・衣装
信頼度

ボンドのスーツは一着の高級服を大切に使ったのではなく、俳優本人、照明代役、スタントマン、汚れや破損の段階ごとに同じ型を最大20着用意した。走り、濡れ、殴られ、破れるたびに交換しても、前後のショットでは同じ服に見えなければならない。仕立ての良さとアクションの連続性を両立するための数量だった。

参考情報:公式資料

美術・衣装
信頼度

ソランジュが着る紫のサテン・ドレスは、ジェニー・パッカムが撮影のために製作した。衣装担当は照明下で肌と背景の両方に合う色を求め、生地を特注で染めた。短い登場時間でも、ディミトリオスの世界にいる人物だと一目で伝わる華やかさと、後の悲劇を予感させる深い色が選ばれている。

参考情報:公式資料(英)

美術・衣装
信頼度

ボンドがカルロスを追う展示会は、実在する「ボディ・ワールズ」を利用して撮影された。ガラス内の人体は映画用の模型ではなく、保存処理された本物のプラスティネーション標本である。展示の創始者グンター・フォン・ハーゲンス本人も短く登場し、生身の追跡者と解剖された身体が同じ空間へ置かれた。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

公開・受容
信頼度

英国で12A指定を得るため、拷問場面は苦痛を強調する接写や打撃の見せ方を一部削り、別のショットへ差し替えた。それでも公開後には100件を超える苦情が寄せられた。2012年に審査された長い版は15指定となり、同じ場面でも編集差が年齢区分を変えた。

参考情報:公式資料(英)

トラブル・訴訟
信頼度

主要撮影が終わった後の2006年7月30日、パインウッド・スタジオの巨大な007ステージで火災が起きた。消防隊が消火したものの建物は大きく損傷し、解体後に建て直された。本編の撮影はほぼ済んでいたため公開予定は守られたが、映画が完成へ向かう最中にシリーズの象徴的な施設が失われた。

参考情報:資料・アーカイブ

公開・受容
信頼度

『カジノ・ロワイヤル』は、中国本土の映画館で正式公開された最初の007作品となった。ダニエル・クレイグとエヴァ・グリーン、マーティン・キャンベルも北京の宣伝行事へ参加した。海賊版が先に流通していた市場で、シリーズ21作目にして初めて正規の劇場公開が実現した。

参考情報:公式資料

公開・受容
信頼度

本作は2007年の英国アカデミー賞で9部門に候補となり、ダニエル・クレイグは主演男優賞へ進んだ。ジェームズ・ボンドを演じた俳優が同部門の候補になるのは初めてだった。受賞は音響賞で、エヴァ・グリーンは一般投票のライジング・スター賞を受けた。

参考情報:公式資料

小ネタ・画面内
信頼度

マイアミ空港でカルロスがタンクローリーを奪うとき、最初に襲われる運転手を演じているのは監督マーティン・キャンベルである。顔が大きく映る遊びではなく、暗い車内で一瞬だけ登場してすぐ退場する。監督自身が、計画を動かす最初の犠牲者として場面へ紛れ込んだ。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

小ネタ・画面内
信頼度

ポーカー大会の途中で拘束されたボンドを警察署で迎える署長は、製作者マイケル・G・ウィルソンが演じている。彼は歴代007映画でたびたび小さな役へ入ってきたが、本作ではボンドを見下ろし、短い台詞も口にする。画面外では俳優たちへポーカーを教え、画面内では勝負を中断させる側に回った。

参考情報:公式資料(英)

小ネタ・画面内
信頼度

MI6がヴェスパーの携帯データを解析する画面を止めて見ると、連絡先やメールの人名に実際の制作スタッフが混ざっている。読み飛ばされるコンピューター画面を架空名だけで埋めず、映画を作った人々の名前を情報の一部として残した小さな遊びである。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

小ネタ・画面内
信頼度

初期にはボンドがクリケットをする場面が撮影されたが、完成版では削除された。その名残は、白黒の洗面所場面に置かれた額入り写真の中に見つけられる。独立した場面は失われても、小道具として別の場所へ入り込み、撮影済み素材の存在を画面に残している。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

情報不足・要確認
信頼度

撮影中の格闘でダニエル・クレイグの前歯が2本折れ、ロンドンから歯科医が飛んだという話が広まった。しかし後の説明では、実際は以前から入っていた差し歯が緩み、念のため処置を受けたという。撮影中の事故自体はあったが、「歯を2本失った」という形では扱えない。

参考情報:資料・アーカイブ

情報不足・要確認
信頼度

撮影初日にアストンマーティンDBSを3台壊したという逸話が広く語られている。近景用2台とスタント用3台が存在し、横転用の車両が損傷したことまでは確かだが、3台すべてを同じ日に失ったことを示す制作記録は確認できない。車両数と破壊時期を分けて扱う必要がある。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

情報不足・要確認
信頼度

ヴェネツィアで雨が降るため、「007映画で初めて雨を映した作品」という説がある。しかし旧作にも雨天や降雨の場面は存在し、この作品だけの初記録にはできない。雨はヴェスパーとの関係が崩れる終盤の雰囲気として重要だが、シリーズ史上初という説明は誤りである。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

情報不足・要確認
信頼度

ル・シッフルの着想源として、魔術師アレイスター・クロウリーの名が挙げられることがある。フレミングと諜報活動を通じた接点が語られる一方、映画の出血する目やテロ資金家という設定までクロウリーへ直接結び付ける制作資料は確認できない。原作人物のモデル説として保留すべき話である。

参考情報:資料・アーカイブ

企画・脚本
信頼度

『バットマン ビギンズ』の成功を見て007も起源譚へ変えた、という説明は時系列を単純化しすぎている。『カジノ・ロワイヤル』の権利取得と若いボンドを描く企画は、それ以前から進んでいた。一方で脚本家ポール・ハギスは、英雄になる前を描く同作との共通性を公に語っており、比較そのものまで否定する必要はない。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

企画・脚本
信頼度

クエンティン・タランティーノは、ピアース・ブロスナンを続投させ、原作時代に近い小規模な『カジノ・ロワイヤル』を撮りたいと公言していた。構想自体は本人の発言として確認できるが、EONから正式に監督を依頼され、製作直前まで進んだ企画ではない。実現しなかった別案として扱うのが正確である。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

情報不足・要確認
信頼度

ピアース・ブロスナンが3000万ドルを要求したため降板した、という説明が流布している。しかし交代は契約交渉だけでなく、シリーズを若いボンドの起源へ戻す方針と重なっており、特定額が唯一の原因だったとは確認できない。本人も続投の可能性を伝えられた後、電話で終了を告げられたと語っている。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

情報不足・要確認
信頼度

ヴェスパー役を巡っては、アンジェリーナ・ジョリー、ナオミ・ワッツ、キーラ・ナイトレイなど多くの名前が報じられた。撮影開始時まで役が決まらなかったことは確かだが、名前が出た全員が正式交渉やスクリーンテストへ進んだわけではない。確定できる中心事実は、エヴァ・グリーンが二度のテストを受けて選ばれたことである。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

情報不足・要確認
信頼度

反政府武装組織の指導者オバンノを、ジョゼフ・コニーの直接的な映画化とする説がある。中央アフリカの武装勢力という共通点はあるが、脚本家や監督が特定人物をモデルにしたと示す発言は確認できない。現実の紛争を想起させる設定と、実在人物のモデル説は分けて扱うべきである。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

情報不足・要確認
信頼度

ホテルのエレベーター表示に7階が見当たらないとして、007を避けた仕掛けだと読む説がある。表示自体を画面で確認できても、美術担当が意図した暗号だと示す資料はない。見つけられる細部ではあるが、公式なイースターエッグとしては断定できない。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

小ネタ・画面内
信頼度

ボンドは賞金口座の暗証番号を「VESPER」にしたと説明する。一般的な携帯キーなら837737に対応するが、手元の入力は別の数字に見え、説明と操作が一致しない。物語の感情的な仕掛けは成立しているものの、キー入力を追うと見つかる小さな連続性上のグーフである。

参考情報:資料・アーカイブ(英)

情報不足・要確認
信頼度

最後の勝負でボンドが持つ7と5を、5に共有札の2を足して7、そこから007を示すと読む説がある。手札の数字は画面で確認できるが、その計算を制作者が仕込んだという説明は見つからない。ファンが楽しむ数字遊びとしては残せるが、公式の暗号とは扱えない。

参考情報:資料・アーカイブ

企画・脚本
信頼度

マシュー・ヴォーンは、自分がMGM側では監督候補に選ばれたと思っていたが、EONから正式な依頼は来なかったと後に説明している。彼は面談でダニエル・クレイグをボンド役に推薦したものの、監督契約が成立したわけではない。「決定後に降板した」というより、製作会社間で候補の扱いが一致していなかった話である。

参考情報:資料・アーカイブ

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