主な参考資料
- AFI
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1956年の『六番目の男』は、ユニバーサル=インターナショナルがフランク・グルーバーの原作をボーデン・チェイス脚本、ジョン・スタージェス監督で映画化したテクニカラー西部劇である。撮影はスタジオだけに閉じず、アリゾナ州ツーソン、オールド・ツーソン、ノガレス近郊のヴァカ牧場へ出て行われた。AFIが参照する当時のスタジオ資料には、スタージェスが数百人の先住民を「インディアン」役として起用したとの記録もあり、当時のハリウッドは広い土地と大人数を並べることで西部を作った。完成前の業界報道で悪役とされたトミー・クックは最終版に登場せず、公開時には1956年3月14日から地域別の先行公開と30日間の新聞広告キャンペーンが組まれ、4月の一般公開へ送られた。砂漠の実景も広告の面積も惜しまなかったが、俳優の最終出番だけは最後まで保証してくれないのである。
本作は、フランク・グルーバーの西部小説『Fort Starvation』(1953)を映画化した作品である。本作では原作名を使わず、原題を『Backlash』へ変更した。脚本はボーデン・チェイスが担当している。
1955年2月の業界紙は、トミー・クックが本作の悪役を演じると報じていた。しかしクックは完成版に登場しない。配役から外れた理由は確認できていない。
制作記録では、本作の撮影は1955年6月初旬から7月初旬まで行われた。アリゾナでの実景撮影を含む西部劇を、約1か月で撮影した。開始日を一日単位で確定できる資料は見つかっていない。
本作はアリゾナ州へ撮影隊を送り、ツーソン、オールド・ツーソン、ノガレス近郊のヴァカ牧場などで撮影した。西部の広がりを、現地の地形と町並みで作っている。制作記録と州のフィルモグラフィの双方で照合できる。
当時のスタジオ資料によれば、ジョン・スタージェスは先住民役として数百人を起用した。当時の「パパゴ」という表記は、現在のトホノ・オーダムに対する旧称である。公開文では現代の呼称を優先した。
本作はテクニカラー作品で、画面比は2対1である。画面比とは、映像の横幅と縦幅の比率を指し、2対1なら横幅が縦の2倍になる。1956年の制作記録と現在の配給資料が同じ値を示している。
ユニバーサル=インターナショナルは、本作を1956年3月14日から地域別に先行公開した。新聞広告には、その後30日間の上映予定館をまとめて掲載した。地域全体を使う宣伝で4月の一般公開へつないだ。
本作の世界初公開は1956年3月14日、ヒューストンのマジェスティック劇場で行われた。主演リチャード・ウィドマークは、その場で名誉保安官に任命された。保安官隊の行進はラジオとテレビでも報じられた。
本作の米国版ポスター画を手がけたのは、映画ポスター画家レイノルド・ブラウンである。主要人物の顔、銃撃、騎馬の動きを一枚へ重ねた宣伝画だった。完成版の一場面ではなく、物語の危険を絵で組み直している。
本作は2020年8月18日に米国でBlu-ray化された。映画史家サム・デイガンによる新録音声解説と劇場予告編が収録された。公開から64年後、制作背景をたどる解説と当時の宣伝映像が同じ商品へまとめられた。
本作を『Backlash』(1947)のリメイクとする説明があるが、二作品の制作記録はその関係を示していない。『Backlash』(1947)は現代犯罪劇、本作は『Fort Starvation』(1953)を原作とする西部劇である。同じなのは英語題だけである。